OP戦スタート。沖縄キャンプを締め括る最後の3戦が行われた。主力の出場も徐々に増え、当落線上の選手達にとっては、今まで以上にシビアな線引きが始まる。開幕に向け、戦力の最終調整に入る段階だ。
1. OP戦: vs阪神(2/21)
OP戦初戦は、昨年のリーグ覇者・阪神を北谷に迎え、1-1のドロー。阪神は髙橋遥人・才木浩人ら主力投手が登板。野手陣に関しては絶好のアピールの場となった反面、打ち崩すには難しい試合となった。
ここまで好調を続けてきた鵜飼航丞は、この日は3打数無安打。一線級が登場してくる中で、ここを乗り越えられるかが毎年の課題だ。一方で福永裕基は髙橋遥からの長打も含めてマルチ。井上監督からは「セカンドは、田中幹也が基本線」という発言もあり、当面はミゲル・サノーもしくはジェイソン・ボスラーとホットコーナーを争う形か。打撃でアピールするしかない立場だけに、鵜飼同様に打ちまくるしかない。
投手陣は、大野雄大は圧巻の投球。開幕に向けて抜かりなし。二番手の松木平優太も2イニング無失点。ピンチを招いてバタバタする面も見られたが、まずは結果を残す事が大事だろう。仲地礼亜・草加勝が厳しい立場となった今、松木平にかかる期待は大きい。そして、この日も好投を見せた根尾昂。これで2軍戦も含めて3戦連続での無失点投球。周囲からの「今季こそは」という期待値は一際高い選手。加えて今季は、清水達也や斎藤綱紀が調整遅れ、松山晋也も開幕に黄信号が灯るなど、中継ぎ陣の台頭が絶対に必要な状況だ。調整やシーズン中の息切れを気にするのではなく、まずはこのままトップスピードで走り、結果を残し続けて頂きたい。
2. OP戦: vs巨人(2/22)
Aクラス入りに向けライバルとなるであろう巨人との試合は、点差以上に力の差を感じさせる内容だった。巨人打線も若手中心ではあったものの、打撃・走塁において中日を完全に圧倒。特に走塁は、岡本の抜けた穴を新たなアプローチで解消しようという明確な意思を感じた。この試合に関しては、何の工夫もなく凡打を積み重ねる中日打線と比べると、その差は歴然だ。岡林勇希や細川成也のようなレギュラークラスはともかく、若手野手から快音が聞かれない点は、やはり見過ごせない。フラストレーションの溜まる内容が続くが、シーズンに向けて打開策はあるのだろうか。
投手陣は、金丸夢斗は4イニング2失点でまずまずの内容。2回に微妙な判定から崩れたり、逆にボビー・ダルベックの大飛球を”疑惑の”ファウル判定に助けられたりなど課題はあったが、この時期であれば上々と言えるだろう。他の投手もバタバタする部分はあったが、慣れない回跨ぎを試されつつも結果的には無失点で凌ぐなど、悲観する結果ではない。ただ、巨人の積極走塁に攪乱された点は、マスクを被った木下拓哉・味谷大誠も含め、バッテリーとして猛省頂きたい。石伊雄太の「抑止力」との差を印象付けてしまう内容だった。
3. OP戦 vsロッテ(2/23)
沖縄で最後の実戦。前日とは打って変わって、良いところばかりが出た好ゲームだった。13安打8得点の野手陣の中で、まずは来日初HRのミゲル・サノー。右中間への本塁打は圧巻で、さすがの破壊力を見せてくれた。まず1本が出たという点は、喜ばしいところ。更に、ロマン砲・鵜飼航丞も1発を含む3安打。OP戦に入って結果が出ていなかったが、ここで結果を出した点は、進化を感じさせる。更に、前日は守備で良いところがなかった木下拓にも一発。石伊雄太も負けじと猛打賞と、非常に収穫の多い試合となった。また、陰に隠れてはいるが樋口正修も長打を含むマルチで、練習試合から結果を残している。今年は打撃のレベルアップが感じられる。守備走塁の便利屋としての役割だけでなく、このまま結果を残せれば面白い。
一方で、福永裕基がロッテ先発の石川柊太から、開始直後の初球に頭部死球。幸い大事には至らなかったようだが、ここまで打撃で結果を残してきただけに、非常に心配。今後に響くような影響が出ないことを、切に願う。
野手陣に負けず劣らず、投手陣も完封リレーで奮起。アルベルト・アブレウ、櫻井頼之介、中西聖輝、牧野憲伸という新戦力がいずれも無失点と、ファンに安心感を与える内容となった。先発から3イニングを投げたアブレウは、さすがにWBCに向けた先発調整と思われるが、奪三振能力の高さも見せてくれた点は評価が高い。櫻井・中西も先発ローテ争いから一歩も引かぬ好投を見せた。
前日の試合では落胆しか残らなかったが、最後のOP戦で希望を抱かせる好試合を披露いただき、ファンとしても溜飲の下がる想いだ。これでいよいよ明日には春季キャンプも打ち上げ。新生バンテリンドームでの実戦もまもなくスタートする。楽しみは尽きない。

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