先回の集約時点から1ヶ月と少し。中日2軍も短いブレイクに入ったところで、最新状況を集約。相変わらず故障禍に悩まされるドラゴンズ。2軍に眠る「救世主の出現」に希望を託したくなる状況ではあるが、果たしてその候補は存在するのか。
↓先回の記事
中日ドラゴンズ 2軍の状況 (3/14~4/5)|十兵衛
1. 投手
先回と同様、現時点で1軍に昇格している選手は除いて整理。先回集約時点と最新状況を比較した。投手は、規定投球回をクリアしているのは涌井秀章のみ。先発ローテは涌井・三浦瑞樹・松葉貴大・草加勝・松木平優太が基本線で、あとは場合によって森山暁生や、最近ではランディ・マルティネスも先発として起用。他には1軍組の調整登板など。仲地礼亜は、2軍降格後も中継ぎで使われている。
先発陣で、なんとか及第点なのは三浦瑞樹くらい。涌井や松葉といったベテラン組、期待のかかる松木平や草加が一向に調子の上がる気配を見せないのは、頭の痛いところだ。特に松木平は、心配になる程の低迷。2軍の開幕投手を務め、シーズン当初はそれなりに期待を持たれていた投手ではあるが、メカニズムが狂ってしまったのだろうか。この内容を見ると、髙橋宏斗や櫻井頼之介といった辺りが1軍で結果が出ないものの、なかなか代役を立てづらいというのが正直なところだ。柳裕也や大野雄大も、シーズンを乗り切るためには何処かで中休みを入れる必要もあるのだが。
中継ぎは、清水達也が1軍に昇格。個人的に清水と並び期待していた森博人と篠崎国忠は、森博人はついに失点も好成績を維持。ルーキーの篠崎国忠は火消しの役割で防御率0.00を守っている。同じく防御率0.00の土生翔太は最近登板が無いが、故障だろうか?他に好投している近藤廉を加えたまでが、昇格候補と言える範囲だろうか。根尾昂は、降格後も失点し防御率は見栄えが悪い。相変わらず高い奪三振能力は見せているのだが。
故障組では、橋本侑樹が戦線復帰。交流戦中には1軍昇格も見えてくるはず。ギックリ腰ではなく骨折だったアルベルト・アブレウもライブBPまでは始めており、実戦復帰は近そうだ。この2名が戻れば、中継ぎ陣の体制的には一区切りという事になる。開幕以来悩まされてきた故障禍を、ついに払拭できるだろうか。
2. 捕手
育成の日渡騰輝が打撃面では好調だ。打率は最近になって3割を割ったが、OPSも優秀。支配下となると難しいが、来年以降に期待を持たせる内容だ。基本的には全選手にある程度均一化した出場機会が与えられている印象だが、山浅龍之介はもう少し出番を増やしても。まだ体調面の不安があるのだろうか。今季はともかくとしても、木下拓哉・加藤匠馬といずれもベテランの域に差し掛かっているだけに、石伊雄太のサポートに足る若手メンバーが出て来て欲しいところではあるが、抜け出る選手は未だ見えない。
3. 内野手
開幕当初は不調だった中村奈一輝が一気に良化。プロスペクトに恥じない成績になってきた。一方で、森駿太は相変わらずの低空飛行。完全に2年目のジンクスに陥っているように見える。首脳陣も打開を目指して新保茉良に次ぐ打席数を与えているが、未だ光が見えない状況だ。外野にも挑戦中の辻本倫太郎は、悪くは無いが今一つと言ったところ。外野に目を奪われているが、田中幹也の打撃が低調な事から、1軍のセカンドも苦しい状況。今こそチャンスではあるのだが、もどかしい想いだ。ヤクルトの躍進を見ていると、大島洋平や高橋周平ではなく、森駿太や辻本倫太郎にこそ故障者の穴を埋める活躍を期待したくもなるが、なかなか上手くいかない。
故障で抹消中の福永裕基は、まだ降格後に出番はない。ただ本人も最短での復帰を目指していただけに、軽傷である事は事実だろう。週末の2軍戦に出場し、交流戦からの1軍復帰が最短ルートと思われるが、雨予報で2軍戦の開催が微妙な点が恨めしい。1軍も石川昂弥が期待を抱かせる内容を見せ始めたとは言え、ジェイソン・ボスラーや高橋周平の調子が急降下でホットコーナーの補強も急務な状況。一日も早い復帰が待たれる。
4. 外野手
1軍で最も厳しい状況の外野手だが、逆に2軍では最も期待値の大きい選手が居る。高卒1年目の能戸輝夢は、開幕当初こそ故障で出遅れたものの、試合に出始めて以降は好調な打撃をキープし、打率は5/18時点で驚異の.349。岡林勇希のルーキーイヤーにも匹敵する活躍だ。守備・走塁面ではまだ学ぶべき点も多く、故障の原因が腰痛という事からも今季は大切に使われるべきで、当然ながらシーズン中の1軍昇格は可能性が薄いだろうが、十二分に将来を期待させる内容だ。
花田旭・川越誠司・三上愛介が戦線離脱。最近めっきり姿を見なくなったブライト健太も恐らく故障と思われ、上記に書いたメンバー6人のうち実に4人が離脱中という事実が、外野手事情の悲惨さを物語る。花田旭は、早ければ今週末の二軍戦から復帰予定だが、さすがに1軍昇格へは相応の調整期間が必要と思われ、交流戦中に戻る事が出来ればという所だろう。また出場機会が無いためリストには居ないが、岡林勇希も一頓挫を経て間もなく復帰の見通し。こちらも交流戦中に戻る事が出来れば。残る上林誠知は、6月中の1軍復帰を目指しているとの本人コメントもあったが、現時点は詳細な復帰時期未定。
1軍は大島洋平がさすがに息切れ。鵜飼航丞、土田龍空、オルランド・カリステも成績は変わらず、中堅と右翼が固定できない状況は変わらない。板山祐太郎がキャリアハイとも言える活躍を見せているが、「一過性の輝き」か「覚醒」と呼べるかは不透明。ただ上述の事情を勘案すると、今の2軍で代役として名前が挙げられそうなのは育成の福元悠真くらい。ただし支配下の残り枠数が3つしかない事からも、福元を支配下に上げて1軍で試すのは、なかなか難しい判断だ。岡林や花田の復帰プランが見え始めている今となっては、現有の代役候補で耐え続ける方が賢明か。既に臨界点は突破し始めてしまっているが。
以上。まとめると、冒頭に書いた「救世主」として1軍昇格を期待したいメンバーは、先発の三浦瑞樹、中継ぎの森博人・篠崎国忠くらいだろうか。野手陣にも候補生が出て来て欲しいところだが、さすがに「玉切れ」というのが正直な状況。打開策を見出すのは、なかなか厳しい情勢だ。
ちなみに、2軍の順位で言うと現在の中日は中地区5チーム中4位。同リーグの横浜DeNAは圧倒的な強さを見せており、西武・巨人も好調。さすがに試合を回すのが精一杯の中日は、昨年のような強さを発揮できていない状況だ。故障者の復帰を待つしか打開策を見出せないという点が、もどかしくもあり、悲しくもある。
苦難のシーズンは続く。

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