開幕前、多くの解説者がAクラス入りを予想していた中日ドラゴンズ。しかし4月を終え、8勝19敗の借金11。5月に入って流れは変わり始めたが、借金は11のままで最下位(以下、データは5月13日現在)。元中日ドラゴンズの投手であり、現在はNHKの野球解説を務める武田一浩氏は、古巣の現状を憂う。【全3回の中日編/ヤクルト編に続く】
◆◆◆
その全ての始まりは、シーズン開幕カードでの痛恨の逆転負けにあったと武田氏は指摘する。
「あの開幕戦(3月27日・広島戦)で4点差から逆転負けを喫したことが、尾を引いていた。さらに開幕3連敗で、チームが自信を失ってしまった。そこから悪い流れを断ち切れず悪循環に陥っていた」
ADVERTISEMENT
開幕からの連敗は5に伸び、4月22日には借金は13まで膨らんだ。その後は連勝をつづけたものの、現在借金は11となり、首位ヤクルトとのゲーム差は10.0だ。
“エースになれない”高橋宏斗
そんななか、チーム低迷の原因として、武田氏が真っ先に名前を挙げたのが、23歳のエース・高橋宏斗だ。今年のWBCでの快投も記憶に新しいが、シーズンに入ってからは、1勝4敗、防御率3.20と勝ちに恵まれない試合が続いている。
「彼が投げるたびに勝つようにならないと、ドラゴンズの浮上はない。それは断言できる。去年もそうだったけど、彼はいいピッチングはする。でも、なぜか勝てない。“エース”というのは、調子が悪くても試合を作って、チームを勝たせる投手のこと。彼にはまだ、それが足りていないような気がする。
今年は32歳の柳裕也が開幕投手だったけど、WBCがなければ本来は高橋が開幕投手を担うはずだった。そして柳、37歳の大野雄大といったベテラン2人がそれに続くというのが井上一樹監督が描く、ドラゴンズの勝てるローテーションだったはず」
柳は2勝1敗、防御率1.99、大野は4勝1敗、防御率1.38と、先発ローテーションの柱となっている。
「オープン戦とは違う」ルーキーたちの誤算
今季の中日の先発ローテーションには、ルーキーの桜井頼之介、中西聖輝、そして2年目の金丸夢斗といった若手が積極起用されてきた。

NPBHUB.COM | The Fanbase of Nippon Baseball & Nippon Professional Baseball