埼玉西武ライオンズでクローザーとして194セーブを挙げた増田達至さん。2024年限りで12年間の現役生活に別れを告げ、今年4月からは筑波大学大学院に入学することになった。実績ある元守護神はなぜアカデミックな道を選んだのか。プロ野球選手の大学院受験のリアルとは−-。NumberWebのインタビューに語った。〈全2回の後編/前編も公開中です〉
今年4月から筑波大大学院・人間総合科学学術院へ入学することが決まっている増田達至さん。さらに野球の知識を得たいと考えたのには、現役時代の実体験が関連している。
「体の動きの仕組みなどは、現役のときから知っていればよかったなと思うことは多いです。データの見方や収集などについては、現役のときは必要だと思っていませんでした。専門家にアドバイスをもらっても『そんなん言うても自分、プロ野球の実戦を知らんやろ?』と正直、ちょっと壁を作っていた時期もありました。『僕には合わへんな』と決めつけてしまっていたんだと思います。もう少し頭が柔らかかったら……と今になって思いますね。この先、教える立場になったときの自分の姿を思い描いたときに、僕の中ではすごく重要で必要な知識だと感じています」
現役を引退した今は、データの収集方法や使い方、動作解析などを学んでおくことで、現役時代の自分のように壁を作っている選手にも、その選手に合った提案ができるのではないかと考えられるようになった。
一方で、投手コーチの提案は素直に『一度は受け入れてみる』ことを信条としてきたと増田氏は現役時代を振り返る。
「2018年、僕は調子が上がらずに成績も残せなかったのですが(防御率5.17)その翌年に小野和義さんが投手コーチに復帰したんです。春のキャンプで僕のピッチングを見た小野さんから『ピンチや調子が悪いときの投球間隔がどんどん早くなっている。もっと自分の間で投げてみなさい』とアドバイスいただきました。その指導がピタっとハマった感覚がありました」

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