
メキシコからの手紙を読む阪神・岩崎
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阪神の岩崎優投手(34)が“世界制覇”を目指す。今年10月、メキシコから試合中継を観戦し熱烈に応援してきた女性ファンから関係者を通じてファンレターを受け取った。「阪神タイガース」、「岩崎優」の名が海を越えて認知されていることに大きな活力をもらった左腕。来季は守護神として球団史上初のセ・リーグ連覇に貢献した先に、世界の虎党をさらに増やす壮大な未来を見据えた。
思わぬ“場所”から岩崎にファンレターが届いたのは、CSファイナルステージ初戦を数日後に控えた10月中旬のことだった。
「メキシコ!?僕にですか?」
行きつけの鉄板焼き店の店主から手渡された一通の手紙。「岩崎投手へ」という言葉から始まり、やや丸文字の日本語で思いがつづられていた。ドリンクのグラスをいったん脇に置き、時間をかけて目を通した左腕。活力をもらうには十分過ぎる内容だった。
「ありがたいことにファンレターはたくさんいただきますが、メキシコからは想像していなかった。時差もある中で試合も見ていただいてるということでうれしいですよね」
手紙を書いたのはメキシコ在住の“岩崎激推し”の虎党というシオ・カルドナさん(25)。数年前から背番号13を追いかけ、現地時間の早朝4時に起床して阪神戦を配信サイトなどでリアルタイムで視聴してきた。
カルドナさんは本紙の取材に、あふれんばかりの岩崎愛を口にした。「一番引かれたのは、岩崎投手が野球を楽しんでいるように見えるところです。野球をする側も、見る側も情熱を持つことの大切さを思い出させてくれたんです。初めて投げるところを見た時、岩崎投手の目つきが凄く印象的で、決意のようなものを感じました」
カルドナさんは、友人のエデル・ロドリゲスさん(29)と10月に来日。SNSの情報を頼りに岩崎がひいきにしている鉄板焼き店を訪れ、ファンレターを店主に託していた。同15日のCSファイナルステージ初戦も甲子園で生観戦。2点優勢の9回に登板し、1回無失点、2奪三振で試合を締めた岩崎の快投も目に焼き付けた。「(10月)15日も岩崎さんの決意のようなものを感じることができました。やっぱり、あの岩崎さんが好きだなと。これからもメキシコから姿を追い続けたい。どうかケガだけはしませんように…岩崎投手、本当に壊れないでください」とメッセージを送った。
日本と現在の時差は15時間。約1万1000キロも離れた地に自身の投球、阪神の野球が伝わっていることに勇気をもらった。
「自分や阪神というチームの存在が認知されていることはうれしい。自分が投げ続ければもっと遠くに届くかもしれないし、日本だけじゃなく世界で阪神ファンが一人でも増えるかもしれない」
球団初のセ界連覇の先に、猛虎の“世界制覇”の夢も抱く。(遠藤 礼)
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