ヤクルト・池山隆寛新監督
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 ポストシーズンの白熱した戦いは、いよいよ日本シリーズを残すのみとなった。日本一を懸けた大舞台に立てなかったチームは、悔しさを噛みしめながらすでに来季に視線を向けている。阪神が圧倒的な強さで制したセ・リーグは、2位・DeNAと6位・ヤクルトが新監督の下で巻き返しを目指すことになる。

 ヤクルトは20年から6年にわたって2軍監督を務めた池山隆寛新監督(59)が就任。現役時代は「ブンブン丸」の愛称で親しまれた右の強打者で、明るいキャラクターでファンからの人気も高かった。「対話」「笑顔」「元気」をテーマに掲げる新指揮官はどのような人物なのか。選手たちに聞いてみた。

 3月に左膝全十字じん帯を痛めて2軍でリハビリを続けてきた塩見。指揮官からムードメーカーに指名され「落ち込んでいる時に(監督から)声をかけてもらって頑張ろうと思えた。“元気に明るく”というのがチームの方針。受け止めて自分ができることをやっていきたい」と誓う。

 7月に戦列を離脱して左膝半月板の手術を受けた茂木にとっては、楽天でプロ入りした際に打撃コーチとして指導を受けた“恩師”でもある。厳しい世界で結果を出せるか不安を抱えていたが、池山コーチの「スイングは何も直すところはないから。思い切って打席で振ればいい」という言葉で自分のスタイルに自信を持つことができたという。

 23年ドラフト1位で入団して以降、右肘痛に悩まされてきた西舘も池山監督に感謝する一人だ。今季は育成選手としてリハビリに専念。先の見えない日々を支えてくれたのが、池山監督の存在だった。「毎日のように“肘はどうだ?”とか“調子は?”と声をかけてもらった。なかなか自分からは声を掛けにくいけど、監督から積極的にコミュニケーションをとってくださる。選手は監督から直接話しかけてもらうだけでもうれしいし、モチベーションが上がるので」と言った。

 さらに、2軍キャンプ地(宮崎・西都)近くでは「飲食店に入ると、どこの店に行っても“この前、池山さんが来てくれたよ!”って言われて。本当に誰からも愛されている人なんだなと感じます」と西舘。誰に対しても分け隔てなく明るく優しく接する。それが「ブンブン丸監督」の最大の魅力なのだろう。

 明るいだけでチームが勝てるほど簡単な世界ではない。ただ、明るさは困難に立ち向かうためにの大きなエネルギーになる。就任会見では「ヤクルト(の試合)を見て元気になれるような、人気がある強いチームをつくりたい」と所信を表明。課題は山積みだが、気さくな人柄と人望の厚さがあれば間違いなく結束力の強いチームにはなるはずだ。(記者コラム・重光 晋太郎)

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