ソフトバンクは、ぽんぽんと、最初の2戦を取った。

 初戦は延長10回、山川穂高が1死満塁から「サードゴロかと思った」と表現した、三塁前で高く弾んだ一打がレフト前へと転がってのサヨナラ勝利。2戦目は両軍無得点で迎えた8回裏、走者2人を置いて1番・柳田悠岐が逆方向の左翼席へ1号3ランを放ち、これで決着。打つべき主役たちが活躍しての連勝で、CSファイナル突破に早速、王手をかけた。

漂う「ソフトバンク圧勝」の雰囲気

 博多の熱気という、本拠地ならではの“アドバンテージ”も受け、これはもう、ソフトバンクが一気に行ってしまう。そんな雰囲気すら漂っていた。

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 日本シリーズ進出をかけたCSで、先に王手をかけた昨季までの46チーム中、43チームがシリーズ進出を果たしている。しかも、今回のソフトバンクのように無傷で王手をかけたケースは、昨季のソフトバンクを含め、24チームすべてが突破している。

「一気に行きたいですね」

 柳田の一撃で快勝した2戦目の試合後、監督の小久保裕紀がそう“宣言”したのは、データの裏付けもさることながら、短期決戦ゆえに、相手に勢いづかせないまま、首尾よく、このシリーズを締めくくりたいという、指揮官の描く“勝利へのシナリオ”でもある。

何が変わってしまったのか?

 どこから、何が、どう変わったのだろう。

 ソフトバンクは、3戦目、4戦目と、続けざまに落とした。しかも、3戦目は日本ハムのエース・伊藤大海の熱投の前に、8回までヒット5本と沈黙しての零封負け。4戦目は1回に、4番・中村晃の右越え三塁打で先制しながら、フランミル・レイエスの2発を含め、14安打9得点の猛攻を受けての逆転負け。これでレイエスは、4試合で4本塁打、打率.533、6打点と、もはや手の付けられない絶好調ぶりだ。

 両チームの打撃データを比較すれば、勢いの差は顕著だ。

        日本ハム      ソフトバンク

【チーム得点数】1→0→6→9    2→3→0→3

【チーム安打数】9→6→9→14    10→6→5→8

                (※数字はいずれも1、2、3、4試合目の順)

 気になったのは、4戦目のソフトバンクの得点シーンだった。

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