
“中年の星”ヤクルト石川雅規(左)と楽天・岸孝之
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暑さが和らいでくると、プロ野球界では現役引退のニュースが飛び交うようになる。球界関係者が「嫌な時期ですね」と口をそろえる別れの季節。今年も多くの選手がユニホームを脱ぐことを決断する中で、球界最年長のヤクルト・石川雅規投手(45)は来季も現役を続行することが決まった。
「この年齢になって2勝しかしていない投手に、いろんな意見がある中で球団として来年もユニホームを着させるという決断をしてもらった。僕もユニホームを着させてもらう以上は、必死こいてやるだけ。それしかないですね」
通算200勝まで残り12勝としているレジェンド左腕は、契約延長を決めた球団に感謝すると同時に、その責任をあらためて噛みしめていた。
石川がいつも気に懸けているのが同じ東北出身の楽天・岸孝之(40)だ。今季は6勝を挙げ、長いキャリアで積み上げてきた白星は170。いつも「岸なら200勝を目指せるよ。まだまだ元気に投げられてるしね」とエールを送っている。
東北が生んだ両ベテランとバッテリーを組んだことがあるヤクルト・嶋基宏ヘッドコーチ(40)は、元女房役として2人の姿をどう見ているのだろうか。
「凄いとしか言いようがないですよね。2人ともただ1軍で投げるだけじゃなくて、勝っているわけですから。1軍で勝つのは本当に大変なこと。(現役を続けている)うらやましさ?そんなの全くないですよ(笑)」
2人には共通点があるという。「体が丈夫でケガをしないとか、コンロトールが良いとかはもちろんですけど…」と前置きした上で「やっぱり、一番は向上心かな」と言ってうなずいた。
「常に“もっとうまくなろう”とか“もっとこうしたい”という気持ちを持っていますよ。口で言うのは簡単なんだけど、年齢を重ねていくと、それってなかなかできることじゃないからね」
昨年11月、石川と岸は長い付き合いの中で初めて食事に出かけた。会話の中身はやはり野球の話ばかり。オフの過ごし方や春季キャンプでの肩の作り方や体のケアなどなど、お互いを“質問攻め”にしながら、自らのレベルアップにつながるヒントを探す時間になったようだ。
通算200勝―。石川に必ずついてくる枕詞の一つだ。「個人的な目標ではありますけど、ユニホームを着ているからこそ目指せると思うので。昨季は1勝、今季は2勝だけですけど、されど1勝、されど2勝なので。(白星を)途切れさせないように。何とか頑張るしかないですね」。来季でプロ野球人生は25年目に突入する。厳しい世界で四半世紀も戦い続ける“中年の星”の挑戦はまだまだ終わらない。(記者コラム・重光 晋太郎)
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