ベンチ前でキャッチボールを行う板東
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  ソフトバンクの7年目右腕、板東湧梧投手(29)は昨季、今季と1軍での登板がない。ウエスタン・リーグで防御率1位と安定した投球を続けながらも昇格がなく、悔しいと胸の内を語った。そんな中で元気をくれるのはファンの間で“イケメンコンビ”と人気の川口冬弥投手(25)。育成選手だった川口が6月に支配下登録され、2人には新たな夢が生まれた。

「悔しいという思いしかない」。今季これまでを振り返りながら板東がこぼした素直な言葉だった。ウエスタン・リーグでは防御率2・43と安定した投球を続けながらも、1軍から声はかからなかった。1軍登板は2023年9月30日の日本ハム戦が最後。昇格がないまま今季もレギュラーシーズン終了を迎えようとしている。現在は球威を上げるために投球フォームを見直すなど、試行錯誤を続けている。

 自身の性格を「割ときっちりしている」と分析する。周囲からは練習量などを“やりすぎ”と指摘されることがあるという。ただ昔から“やらないと気が済まない”タイプだったわけではない。高校卒業後に入社した社会人野球・JR東日本での3年目に転機があった。「投げさせてもらえると思っていなかった」。都市対抗予選で東京ガス戦の先発マウンドを任され、相手エースの山岡泰輔(現オリックス)との投げ合いを制した。「投げ勝ったことが、プロへの道を目指すのに大きな影響があった」。ドラフトでの指名を意識するようになり、目標達成のために自分の中で明確なプランニングをしたことから変わっていった。

 悔しさの方が多いシーズンだが、誰よりも元気をくれる仲間ができた。“かわいらしい後輩”と話すルーキーの川口だ。「どんな時でも絡んでくれる。“今日も頑張りましょう”など声をかけてくれて、凄くポジティブで元気が出る」。練習では2人でキャッチボールすることが多く、技術的な会話もしながら高め合ってきた。育成選手だった川口が6月20日に支配下登録された時は何よりも喜びが大きかったが「僕も頑張らないと」と刺激を受けたという。そんな2人の目標は“1軍でのリレー”だ。「(川口が)よく言っている。自分もできたらうれしい」と話した時の笑顔は一番輝いていた。

 シーズンは残り少なくなってきたが、その先にはポストシーズンがある。「クライマックスシリーズ(CS)で投げられるように。でもそれだけを考えすぎずに、とにかく目の前の試合で全力を出し切って頑張るだけ」と前を向き、「1軍で投げたら抑えます」と自信を持って言い切った。 
 (昼間 里紗)

◇板東 湧梧(ばんどう・ゆうご)1995年(平7)12月27日生まれ、徳島県出身の29歳。小2から投手兼遊撃手として野球を始める。鳴門では2年春から4季連続で甲子園出場。高校卒業後にJR東日本に進み、18年の都市対抗では3勝を挙げて4強入りに貢献。同年ドラフト4位でソフトバンク入団。好きな色は青。1メートル82、78キロ。右投げ右打ち。

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