中日・松山晋也
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 シーズン最終盤となり苦境が続くチームで、強烈な存在感を放つ守護神がいる。中日・松山晋也投手(25)だ。18日終了時点で、リーグトップの巨人・マルティネスに1差の41セーブ。元同僚と争う最多セーブのタイトル獲得へ、静かに闘志を燃やしている。

 「ライデルと高いレベルで、そういう争いができて本当に光栄ですし、うれしいです」

 言葉の端々から、相手をリスペクトする姿勢が溢れる。眼光鋭い闘志全開のマウンド姿とは対照的。グラウンドを離れれば、長いマツゲと優しそうな目元が印象的な好青年だ。

 「ライデルからは本当にいろんなことを教わったし、いろんなことを見てきました」

 22年育成ドラフト1位で入団。1年目に支配下登録され、36試合で1勝1敗、17ホールド、防御率1・27。当時マルティネスが「23歳の時の自分と比べたら、今の松山の方が、凄い球を投げているよ」と話していたのを覚えている。

 一方で、松山もマルティネスの背中を追った。真摯に練習に取り組む姿勢や9回のマウンドに向かう準備や心構えなど、守護神の姿に間近で接し、視線を送り、吸収してきた。

 9月6日の巨人戦(バンテリン)まで39試合セーブ機会成功率100%。同戦で初めてセーブ失敗した直後だった10日のヤクルト戦で即、結果を出した。

 他球団を見渡しても、経験豊富な抑え役でも、セーブ失敗を機に調子を崩し2軍降格となるケースは目立つが、この若さで“一発快投”は驚かされる。

 「野手のみなさん、先発投手、中継ぎのみなさんに本当に感謝しています」。長打を防げる球威抜群の直球に、得点圏に走者を背負っても空振りを奪えるフォークなどの技術も一級品。7月に右肘の疲労骨折で1カ月も離脱してもタイトル争いを演じる頼もしさだ。

 「ライデルが獲ったとしても、僕が獲ったとしても、うれしいことですし。でも、強い意志は持っています」と松山。今季のNo.1クローザーは誰か。最後まで目が離せない。(記者コラム・湯澤 涼)

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