
<神・広>優勝を決め、大山(右)と笑顔で抱き合う佐藤輝(撮影・北條 貴史)
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優勝マジック1で迎えた阪神は7日の広島戦に2―0で勝ち、2年ぶり11度目、2リーグ制以降では7度目のリーグ制覇を遂げた。9月7日のリーグ優勝は2リーグ制以降、プロ野球史上最速。球団創設90周年を歴史的圧勝で飾った。本塁打と打点でリーグトップに立ち、MVP級の活躍を見せた佐藤輝明内野手(26)がスポニチ本紙に優勝手記を寄せた。
もう最高だ。昨年は2位。その悔しさがあった中での優勝だから、一層うれしい。監督の胴上げは、優勝したチームにしかできない。この日のためにやってきたようなものだから、ホッとしている。
昨年9月、父方の祖父・勲が85歳で天国へ旅立った。私が野球を始めるきっかけをくれた存在で、亡くなる間際まで、本当に応援してくれていた。仙台開催の試合は、祖母・美智恵を連れて、応援に駆けつけてくれた。新人だった21年の交流戦では、フェンス越しに小遣いを渡そうとしたことも話題になった。
今年1月に宮城県へ行き、祖母宅の仏壇に手を合わせてきた。6月の楽天戦では、祖父の写真をバッグに忍ばせて来場した祖母と手を振り合った。直前の西武3連戦を終えた夜には電話をかけ「じいちゃんが応援してくれているから、いい線(成績)いっているのかな」と2人で話したことを覚えている。今回の優勝や活躍を見せてあげられなかったのは凄く残念だが、きっと天国で喜んでくれていると思う。ばあちゃんはまだ元気でいてくれるし、恩返しも含めて、まだまだ、いいところを見せていきたい。
試合に臨む準備として、トラッキングデータから得られる投手のデータに、しっかり目を通している。映像での確認も大切だが、数字からイメージすることも重要。撮影する角度によって印象が変わる映像とは違い、データは常に同じ位置から収集しているからだ。いわゆる「切れ」も、「ホークアイ」や「トラックマン」などの弾道測定機にかかれば数字で分かる。変化球なら変化量の数値を見れば、曲がり幅や落差を「センチ」単位で知ることができる。直球なら、回転量やリリースポイントがホームに近いのかどうかの指標も重視している。同じ球速でも、投手によって、球威、軌道は千差万別。数字から浮き上がった投手像を頭に描けているから、初見の投手でもうまく対応できることがよくあった。
2年前から取り入れ、年々、打撃に生かせるようになってきた。全球団が弾道測定機を導入している今の時代は、データの活用が当たり前になっている。逆に今まで、データを見ずによくやってこられたな…と感じるほどだ。
守備では、送球面での安定感が増した。練習の成果に加えて「心の余裕」が理由の一つにある。打者が打ってから一塁に到達するまで、約4秒。この制限時間に間に合えばいい。「体内時計」も頼りに、しっかり足を使い、一連の流れで投げられるように見直した。結果、いいときの感覚も戻ってきた。元々、肩の強さには自信があるので、スローイングの正確性を上げることに重点を置いた。昨年は23失策。チームにとってマイナスな上、「投手に申し訳ない」と痛感した。一朝一夕には上達しないとはいえ、課題から逃げずに、やるしかなかった。
昨オフの契約更改で、ポスティングシステムによる将来的なメジャー希望を語った。メジャーどうこうは関係なく、常に結果を残さないと生き残れない世界。3月のドジャース戦でスネルから打った本塁打も、凄く自信になった。どの舞台で戦うにしても、結果を残すしかない。チームのためにも、自分のためにも、プロは結果が全てだ。(阪神タイガース内野手)
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