ヤクルト・村上
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 昨年10月21日。ヤクルト・村上宗隆は東京ドームにいた。4年ぶりにリーグ優勝した巨人と3位・DeNAが対戦したクライマックスシリーズ・ファイナルステージ第6戦。3勝3敗(巨人は1勝のアドバンテージ含む)で並び、勝った方が日本シリーズ進出が決まる一戦を現地観戦していた。

 座ったのはVIP席などではなく、一般の内野席。手に汗を握りながら見守るファンに混じってグラウンドに視線を送った。菅野が第2戦の先発から中3日で救援登板。メジャー移籍前最後の登板で8回から2イニングを投げた。その右腕から牧が9回に決勝打。左前に打球が抜けると感情のままに雄たけびを上げた。両軍の気迫あふれる姿を目に焼き付けた。

 1点を争う熱戦に「すんごい試合をしている」と一人の野球ファンとして興奮。ヒリヒリした空気の中でプレーしたい―。ヤクルトは5位に沈みシーズンを終了していた主砲は改めて今季への思いを強くしていた。

 右脇腹痛の影響で前半戦は1試合の出場に終わったが、7月末に復帰してから本塁打を量産。出場35試合で18本塁打と驚異的なペースも、若くして4番を任されてきた男は自分が打つだけでは満足できない。「優勝チームの4番になりたい」と2年連続最下位だったチームをリーグ連覇に導き有言実行した背番号55が何よりも求めるのはチームの勝利だ。

 チームは最下位で3位まで10・5ゲーム差(5日現在)とクライマックスシリーズ進出は厳しい状況。ただ、可能性がある限り、村上は最後まで諦めるつもりはない。(記者コラム・青森 正宣)

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