【舞台裏】涼しいところへ、そして…西武の夏合宿地が決まったネット裏会談/前編

西武3軍が8月1~12日、北海道美唄市で夏季キャンプを行いました。夏場に冷涼な北海道でキャンプを行うのは、NPB球団としては初の試み。なぜ北海道で、なぜ美唄で、なぜ3軍がキャンプを行ったのでしょうか。現場では〝夏合宿〟とも呼ばれたトライの舞台裏を追いかけました。

前後編でお届けします。



プロ野球2025.09.04 06:00







































































































西武3軍夏合宿の舞台、北海道美唄市のカントリーサイン(撮影・金子真仁)

西武3軍夏合宿の舞台、北海道美唄市のカントリーサイン(撮影・金子真仁)

24年8月から構想 NPB球団として初

美唄市営野球場を見下ろす高台に、西武の潮崎哲也シニアアドバイザー(56)が立っていた。

なぜそんなところに―。

と思ってよく見ると、木陰に立っていた。8月4日、夏合宿4日目の朝。「心地良い疲れ、だけどね。体力蓄えておかないと」。

魔球シンカーで西武黄金期を支えたサブマリンは、この合宿の「団長」を務めている。今季は1軍~3軍まで球団の全体を見つめ、特に3軍を始めとした育成部門を注視する機会が多いようだ。

専任の打撃投手は美唄へ来ていない。だから潮崎氏も投げる。「1日80球くらいかな」。若手の居残り練習に付き合い、マウンドに立っている。同じように現役時代に投手だった真山龍本部長補佐(44)らも毎日のように投げている。

「選手の動きも、今のところはいいよ。もうちょっとしたら動きが鈍くなるだろうけどね」

3軍夏合宿では打撃投手役でも奮闘する西武潮崎シニアアドバイザー

3軍夏合宿では打撃投手役でも奮闘する西武潮崎シニアアドバイザー

グラウンドには簡易的な温度計もあった。37度。本拠地の埼玉県所沢市の同時間帯はとほぼ同じ気温だ。

ただ、スタッフは「これはあくまでグラウンドレベルの気温ですからね。ベルーナドームや(隣接する2軍本拠地の)カーミニークフィールドも、グラウンドレベルでは40度を超えることはよくあります」と話す。

青空の下で行われた木村3軍野手コーチによる特守

青空の下で行われた木村3軍野手コーチによる特守

4月15日付の日刊スポーツ1面で「西武3軍 北海道・美唄で夏合宿を計画」と報じた。

昨年の8月に構想が始まり、秋には美唄市側から球団へ正式に誘致。諸条件を詰めながら、正式開催に至っている。

福岡ソフトバンクホークスの3軍は釧路市での「タンチョウリーグ」に参加する。ただ、同リーグは社会人野球チームや大学野球チームとの練習試合の連続であり、ソフトバンク球団が「練習」を目的とはしているわけではない。

「なぜ北海道か」

「なぜ美唄か」

「なぜ3軍合宿か」

NPB球団としては初の〝夏合宿〟を振り返る。


本文残り76% (3096文字/4074文字)










1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。


NPBHUB.COM | The Fanbase of Nippon Baseball & Nippon Professional Baseball