日本球界への復帰が噂されていた藤浪晋太郎投手(31歳)。前回のインタビューで、NHK解説者の武田一浩氏は「獲得に動く球団はないのでは」と厳しい見解を示していた。しかし、予想は外れ、横浜DeNAベイスターズに電撃入団。DeNAで藤浪はかつての輝きを取り戻せるのか……武田氏に聞いた。【全2回/懲罰交代編へ続く】

 横浜DeNAベイスターズが藤浪晋太郎投手の獲得を発表した際、武田氏は大きな「意外」を感じたという。

「DeNAが獲るんだ、とびっくりした。『正直、どこで使うんだろう?』というのがまず頭に浮かんだ。ピッチャーは揃っているほうの球団だと思っていたので」

 実際、DeNAは外国人3人を加えた先発陣を擁して、チーム防御率は2点代後半である。ここに藤浪が入る余地はなさそうだったが、先発の一角である大貫晋一が7月24日に登録抹消となり、バウアーも腰の不調を訴えて一時離脱している。

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 それでも、メジャーで結果を出せなかった藤浪に白羽の矢が立ったことに、武田氏は驚きを隠さない。

「藤浪を獲るのか、と。本当にびっくりしたよ」

 日本球界復帰後、まずは二軍での調整登板となった藤浪だが、その投球内容はさらに武田氏を驚かせるものだった。4イニングを投げて7四死球、5失点。この数字は、武田氏が考える「投手」の根幹を揺るがすものだという。

「ある意味で8年間実績がない」

「つい先日、明治大学野球部のコーチとして学生たちに話したんだけど、『ピッチャーの仕事って何?』って聞くと、みんな『バッターを抑えることです』とか、『勝つことです』って言うんだよ。でも、違う。ピッチャーの仕事は、簡単に言ったら『まずストライクを投げること』なんだ。ストライクを投げなきゃ、そもそも試合が進まない」

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