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阪神・早川太貴の恩師「ウイン北広島」の中村薫監督が語る 23年都市対抗地区1次予選で見せた涙が転機に

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◇セ・リーグ 阪神2―1DeNA(2025年8月27日 横浜)
あの時に流した悔し涙があったから今がある――。阪神・早川がかつて所属した硬式クラブチーム「ウイン北広島」の中村薫監督(70)は、振り返る。
「私の前で1度だけ、涙を流したことがあるんですよ。もっと自分に向き合おうという強い気持ちが生まれたんじゃないですかね」
23年5月22日の都市対抗北海道地区1次予選・航空自衛隊千歳戦。先発した早川は8回まで3失点と粘投を続けていた。これ以上の追加点は許されない1点劣勢の9回。中村監督が連投の疲労も考慮して交代を考えていたところ、右腕は「投げたいです」と真っすぐな瞳で志願してきた。そのまま続投。だが、2死二塁から適時打を浴び、チームは敗れた。その試合後。中村監督の元を訪れた早川は「すみません…」と声を振り絞った後、その場で号泣した。
悔しさを胸に刻み、決意新たに立ち上がった。以降、食生活では鳥の胸肉などタンパク質中心のメニューへと一新し、大好物のラーメンも我慢。中村監督も「2年目ぐらいからは自分の目指すものを決めたので、そこから姿が変わっていったというのは選手間でも言っていました」と証言する。北広島市役所に勤務する傍ら、午前3時45分から、グラウンドでひとり黙々と練習を開始。全体練習が無い日でも、ジムやグラウンドで徹底的に体を鍛え抜いた。
そして、くふうハヤテでの1年間を経て、24年ドラフトで阪神から育成ドラフト3位指名を受けるまでに成長を遂げた。入寮前の昨年11月末には中村監督の元を訪問。「仕事と野球を両立して、一番きつかったけど、この2年間が自分を成長させてくれました」と晴れやかな表情であいさつしたという。
「同じ土俵に上がったんだから最後まで諦めずに向かっていってほしい」と中村監督。早川の本当の戦いは、これからだ。(山手 あかり)

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