ソフトバンク・浜口
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 昨年12月のトレードでDeNAからソフトバンクに加入した浜口遥大投手(30)は4月23日に国指定の難病である胸椎黄色じん帯骨化症の手術を受けた。当初は強い焦りを感じていたが、リハビリは順調で予定より1カ月以上も早く7月10日に実戦復帰。DeNA時代には経験できなかった優勝への貢献を目指し、人一倍の努力をしている。30歳になり感じている“終わりへの意識”についても語った。

 浜口は思わぬ苦難に直面した移籍1年目をこう振り返った。

 「国指定の難病というと凄く心配もされたが、今は痛みも後遺症も全然ない。あとは野球をどれだけ頑張れるかという状態」

 リハビリは順調に進んでいるが、葛藤の連続だった。4月23日に「胸椎黄色じん帯骨化症」の手術を受けた。黄色じん帯骨化症は、脊髄の後ろにある椎弓と呼ばれる部分を上下につなぐ黄色じん帯が骨化して脊柱管が狭くなり、神経の圧迫症状が出現する国指定の難病。背骨のうち胸椎の部分で起こることが多い。医師からは実戦復帰までに3、4カ月かかると告げられた。

 以前からメディカルチェックで病気の疑いは出ていたものの予兆はなく、昨オフには志願してメキシコのウインターリーグに参加した。しかし、今春キャンプごろから疲労が抜けにくくなっていった。

 本当ならこのシーズンは耐えたかった。昨年12月23日にトレード移籍し、「多少は無理してでもなんとか1年やってから」と思っていたが、手術をするなら早いほうが良いというアドバイスを受け入れた。医師らの「3カ月で復帰できる」という言葉を信じられずに不安な時もあったという。予定より早く回復し、7月10日に行われた四国IL・愛媛との3軍戦で実戦復帰。1イニングをわずか10球で無失点に抑え「久しぶりの登板にしてはまずまずかな」とほっとした表情を見せた。

 30歳の左腕は、人一倍“時間”を大切にしている。「来年は本当にあるのか、という年齢になってきた。終わりを意識しだす。悔いを残さないようにという思いが強くなってきた」。16年ドラフト1位で入団したDeNAでは日本シリーズでも登板したが、「優勝に貢献できなかった」と悔しさが残った。「優勝できたからうれしいんじゃない。優勝に貢献できたら喜びがあるんだと思う。早く貢献したい」。力強く話しながらも「僕、結構メンタルが弱いのでせかさないでください。自分のペースでやらせてください」と笑みを交えて続けた。体はまだ全快ではない。それでも「日々、全力を尽くしている」と言い切った。

 トレード、入院、手術…。嵐のような8カ月を送った浜口の目標は“ホークスでの1軍デビュー”だ。試練から逃げずに強くなった左腕は、優勝に貢献するため人知れず努力を続ける。

 ◇浜口 遥大(はまぐち・はるひろ)1995年(平7)3月16日生まれ、佐賀県出身の30歳。神奈川大から16年ドラフト1位でDeNAに入団。1年目の17年に10勝を挙げ、新人特別賞を受賞。21年には自身初の開幕投手を務めた。24年12月23日に三森とのトレードでソフトバンクに移籍。4月に胸椎黄色じん帯骨化症の手術と左肘関節炎に伴うクリーニング術を受け、7月10日に実戦復帰。1メートル73、80キロ。左投げ左打ち。

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