オリックス・才木

 首位争いを繰り広げているオリックスの救援陣において、居場所を勝ち取ろうと躍起する若武者の存在感が光る。プロ3年目・才木海翔投手(25)。昨季育成から支配下に昇格した右腕は6月14日に今季初昇格後、ここまで9試合に登板。打者23人に対し被安打わずか1、四死球ゼロで無失点を継続し、6月28日楽天戦ではプロ初勝利も記録した。

 「いい場面で出してもらって、野手にも助けられて抑えられている。(九里)亜蓮さんに投げ方を教えてもらったりしていますし、トレーニングも一緒にやらせてもらって、その辺が自信にはちょっとつながっているかなと」

 九里には投球時に体が開きがちになる悪癖について質問し、練習メニューなどから助言を受けた。「こういうトレーニングした方がいいとか、聞いたら全部教えてくれるんで。アップ前でも、付きっきりで。聞いたらちゃんと納得できる答えが返ってくるんで、ついていこうと」。育成時代には宇田川からフォークの握りを学び、宇田川いわく「僕のフォークは他の人に教えても全然分かってもらえないのに、あいつだけマスターした」という“聞き魔”っぷりを、1軍でも発揮。自らの成長につなげようとする意識の高さが垣間見える。

 九里に加え、今の才木を語る上で外せないのが今季途中に加入した岩崎だ。「何がきっかけか分かんないですけど、急についてくるようになりましたね。気がついたら隣にいて、一緒に練習メニューをやっている」(岩崎)と、キャッチボールをはじめ練習の大半を共にする間柄となった。両者の共通項は150キロ台中盤の直球と、落差のあるフォーク。「配球の面で2球種だと、来年、再来年にバッターが研究してきたときに手詰まりになってくると思うので。今はボールが元気だからいけていると思うけど、そう(手詰まりに)なったときにどうするかを考えながらできたら、一番いいんじゃないかなと」。才木を思いやる言葉は、3球団を渡り歩いてプロ18年目を迎えている岩崎だからこそ説得力を増すものだった。

 「(九里も岩崎も)動く教科書みたいな感じやから。吸収できるところがいっぱいあるから、学んでいきたいですね」

 勝負の夏場に向け、気合いは十分。「火消しでも、1イニングでも投げられるようにしたいし。投げさせてもらえるなら、仕事を選ばずどこでもいきたい」。日進月歩で成長を続ける背番号95から、上位を争うチームのキーマンになりうる予感が漂う。
 (記者コラム・阪井 日向)

続きを表示

NPBHUB.COM | The Fanbase of Nippon Baseball & Nippon Professional Baseball