2025年6月29日6時1分
ヤクルト対阪神 試合前、暑さが辛そうな藤川監督(撮影・狩俣裕三)
<ヤクルト0-2阪神>◇28日◇神宮
勝つには勝ったが…という気がしてならない。
森下翔太の1発による2点をディプランティエからのリレーでヤクルト打線を0封しての勝利。「最後までいいゲームになったと思いますね」。指揮官・藤川球児はそう振り返った。
実際、投手を中心にした守りの野球は阪神の持ち味である。相手に得点を与えず、少ないリードを守り切れたのは大きい。リーグ戦再開で、失礼ながら最下位に沈むヤクルトに連敗でのスタートとなれば、いかにも痛いと思うので、まずはよかった。
それでもスッキリしないのは、やはり打線が湿っているからだろう。この日が2点、前日が敵失でもらったものを含む3点。交流戦ラストのソフトバンク3連戦も1-3-1だったし、あまり得点できていない。
阪神打線は1番から5番までは他球団がうらやむようなメンバーだ。近本光司から始まり、中野拓夢、森下翔太、佐藤輝明、そして大山悠輔。全員生え抜きの国内選手、さらに5人中、中野以外はドラフト1位入団だ。フロント、現場が一体となった成果だろう。
だから欲張っても仕方がないとも言えるのだが、やはり問題は6番以降である。阪神が強いときの特徴は下位打線がいいことだ。主軸はもちろん、下位から上位につなぎ、得点を重ねる。その形があるからこそ、相手に威圧感を与える。日本一になった23年も闘将・星野仙一で勝った03年もそうだった。
現状、そこがなかなか機能しない。坂本誠志郎は好調なときもあったが遊撃のレギュラーで起用されている小幡竜平は課題の打撃が上向いているが、なかなかここぞというときにそれが出ていないと思う。
この試合で言えば6回か。5番・大山が四球で出て、途中出場の6番・熊谷敬宥が犠打で送った1死二塁の得点チャンス。しかし、ここで小幡が空振り三振、坂本が三ゴロとつながらなかった。1つのケースだけあげてどうこう言うのは控えたいけれど、正直、6番以降からつながって得点につながる雰囲気がなかなか出てこない気はする。
そろそろ前川右京を6番に入れ、佐藤輝を三塁、森下翔太を右翼に戻す時期かもしれない。これが72試合目。143試合のちょうど折り返し地点だ。ダメならまた考えるとして「開幕スタメン」に戻し、少し腰を据えるのもいいのでは…という気はするのだが。(敬称略)
【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)
ヤクルト対阪神 5回表阪神2死二塁、2点本塁打を放つ森下(撮影・狩俣裕三)
このコラムにはバックナンバーがあります。
NPBHUB.COM | The Fanbase of Nippon Baseball & Nippon Professional Baseball