西武、ロッテ、楽天を経て2023年シーズンから中日でプレーする涌井秀章(38歳)。「直接話してみるとイメージと違った」「結婚式でサプライズを……」。中日の若手選手たちが証言する「涌井先輩ってどんな人?」【全2回の1回目/2回目へ】

 中日・涌井秀章(38歳)の存在感がチームで日に日に増している。

後輩にイタズラ…球場で見た“素顔”

 西武、ロッテ、楽天でそれぞれ最多勝を挙げ、国際大会にも出場した大物右腕が中日に加入したのは2022年オフ。阿部寿樹とのトレードだった。経験豊富な中堅選手同士のトレードは少なからず、球界にインパクトを残した。涌井は、移籍初年の23年は21試合で5勝13敗、24年は16試合で3勝5敗とふるわなかったが、今季は6試合で3勝2敗、防御率2.91と好成績を残している(6月14日時点)。

 同世代の私にとって、涌井秀章はスーパースターだ。横浜高時代からエリート街道を突っ走ってきた姿を、いち野球ファンとして遠くから眺めてきた。縁あって、新聞記者をしていた最後の年に取材をする機会に恵まれた。涌井の年齢から来る実力の低下を危惧する声もちらほら聞こえたが、実際に投球を見ればそんな雑音は払拭される。どれだけ打たれようが、表情ひとつ変えない立ち振る舞いには、「恐怖」すら感じることもある。そして何より、球界で唯一無二の投球フォームと、そこから繰り出されるフォーシームの色気……。

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 ナゴヤ球場での取材中、ある選手の車のワイパーをいたずらで上げ、颯爽と帰路につく涌井を目にした。そんな涌井“先輩”を、同僚たちはどう見ているのか。選手たちの証言から素顔に迫りたい。

「直接話してみるとイメージと違った」。複数の選手から聞こえてきた声だ。確かに涌井は、本拠地でのお立ち台でも、それが劇的勝利の直後だったとしても、淡々としている印象がある。そして何気ない口調で同僚をいじり、ひと笑いを起こしてクールに去っていく。インタビュアーも差され気味で、なんとなくとっつきにくさも感じなくはない。

梅津の結婚式で…涌井のサプライズ

 右肘痛から復活を目指す梅津晃大(28歳)も、チームメイトになる前後でイメージが変わったという。入団当初から頻繁に声をかけてもらったといい、「投手陣で最年長ということもあるかもしれませんが、自然とコーチと選手を繋いでくれている。特に、若手投手に気を遣ってくれている」。涌井の親切心は「人を選ばない」と言う。

 涌井からサプライズも受けた。一昨年12月に結婚を発表した梅津。新婚旅行先は6000キロ以上離れたハワイだった。

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