東京ヤクルトスワローズは現在ダントツのセ・リーグ最下位に沈んでいる。17勝37敗2分、勝率.315。借金20で、首位まで15.5ゲーム(6月12日現在)。交流戦に入ってここまで3勝6敗、上昇の兆しは見られない。
なぜ、ここまで勝てないのか? ヤクルトに、浮上の見込みはあるのか。NHKプロ野球解説者の武田一浩が分析する。(文中敬称略)【全2回のヤクルト編/ロッテ編も公開中】
「打率がリーグ最低レベルじゃ、そりゃ勝てるわけがないよ。打線がつながらないし、チャンスがきてもものにできない。相手からしても怖さを感じないんじゃ、相手投手は楽に投げられるよね」
ヤクルトの低迷について、武田はまず“打てなさ”を指摘する。チーム打率は.217(リーグ最下位)。とりわけ中軸に長打が期待できる打者がいないことが、深刻だという。
「オスナ、サンタナと外国人打者はいるけど、村上(宗隆)が抜けたら、あとは目立った打者がいない。打線が怖くないし、“オレが決めるんだ”っていう雰囲気のある打者がいない。昨年、セ・リーグ最多安打を記録してブレイク、侍ジャパンにも選ばれた長岡秀樹もケガで早々と離脱してしまったし、復活を期していたセンターの塩見泰隆もオープン戦で離脱したでしょう? 今のスタメンを見ると、正直名前がわからないもの。若手が思い切って打席に立てる状況でもないし、負の連鎖になってるよ」
村上の不在はまさに“致命傷”だったが、それをカバーできる選手が見当たらないのも問題だという。
「とにかく、レギュラーと控えの差が大きすぎるよ。ひとり抜けるだけでガタっと戦力が落ちてしまう。控えも主力をカバーするという控えの仕事をできていない。たとえばソフトバンクだと、控え選手がそれなりにレギュラーをカバーできるんだけど、そんな選手もいないよね。強いチームってスタメンがほとんど変わらないもの。阪神をみたらわかる。ヤクルトのラインナップは日替りでしょ」
と選手層の薄さに言及する。控え選手のクオリティが低ければ、主力の穴を埋めることはできない。誰かがケガをした時点で、そのままチームが沈むのは、決して偶然ではない。
「これは先月の記事で指摘した中日とも共通していることなんだけど、5年後にこの選手をレギュラーにしよう、っていう青写真が見えないよね。実際、スカウトはそういうつもりで獲ってるんだろうけど、実際育ってない。そこが大きな問題だよ」

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