昨季のリーグ王者、ソフトバンクが苦しんでいる。シーズン序盤には実に12年ぶりとなる単独最下位に沈むと、夏を前にいまだBクラスとを行き来している。かつて同球団のフロントとして“常勝軍団”を作り上げた小林至氏が考える「最強組織」復活のために必要なこととは?《NumberWebインタビュー全2回の1回目/つづきを読む》
“ソフトバンク異変”元フロントが見た理由は?
――今シーズンのソフトバンクは2013年以来となる単独最下位となるなど、シーズン序盤は苦しみました。
小林 開幕当初こそなかなか勝てませんでしたけど5月以降は巻き返してきましたし、夏場の消耗戦になれば上がってくるんじゃないでしょうか。選手層が厚いですからね。
――2005年から福岡ソフトバンクホークスの取締役やチームの編成・育成部長などの要職を務めた立場として、低調だった原因をどのように分析されていますか。
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小林 チームが強くなると、スター選手が育ち、レギュラー陣も自然と固定されていきます。その結果として、チームのスタイルにもある程度「かたち」ができてくる。これは非常に良いことなのですが、一方で、そのスタイルに柔軟性を持たせるのが難しくなる面もあります。
とくにスター選手が長年チームを支えてきた場合、たとえ年齢やコンディションに応じてパフォーマンスに変化が出てきても、なかなか起用の仕方を変えにくくなる。こうした現象は、毎試合出場する野手のほうが、投手よりも影響が出やすい傾向にあると感じています。
――生え抜きのスターと言えば、柳田悠岐選手がいますがいま36歳。レギュラー格では中村晃選手が35歳、今宮健太選手が33歳とベテランの域に差し掛かっています。おっしゃるように成績の面でも、20代と比べるとどうしても下降傾向となっています。
小林 これだけ長く第一線で活躍してきた選手たちですから、ある意味では自然な流れでもあるとは思います。そしてベテラン選手が多くなると、起用の判断にもいろいろな配慮が必要になってきます。今シーズンは、そうした状況が少なからず結果にも現れてしまったのかもしれません。
だからこそ、選手層に少しずつ新しい風を取り入れていく。あるいは既存の選手の役割やポジションに柔軟性を持たせるようなチーム内の「シャッフル」も、今後さらに意識していくと良いのではないかと感じています。それが若手の成長にもつながりますし、チーム全体としての活力にもなっていくと思います。

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