2013年、交流戦の阪神戦で適時打を放つソフトバンク・中村
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 【中村晃の“新”かぼす論】プロ野球は交流戦の時期になりました。普段、対戦しない相手なので難しさもありますし、面白さもあったりします。個人的には準備などあまり変えないようにしています。先発投手も1年で1回しか当たりません。情報を詰め込みすぎてバットが出なくなるのも嫌なので。

 振り返ると私にとってのターニングポイントになった2013年シーズンのスタートが交流戦でした。正確には開幕1軍で開幕カードの楽天戦にも出場しましたが、3戦目の初打席で一塁にヘッドスライディングをした際に右手の小指を骨折してしまって…。再びチャンスをもらったのが交流戦でした。

 自分の中で“今年ダメだったら終わりだな”という危機感が正直ありました。11年に初めて1軍に上がり凄さを感じ、12年は少しずつ対応できている感じが出てきていた。ステップアップの3年目。前年に小久保監督が現役を引退され、オープン戦はWBCメンバーがチームに不在の中で結果を出すことができました。ここで“いける”というのを見せないと、次の選手たちにチャンスが渡ってしまう。

 本当に分岐点だったと思っています。最初は代打からだったのですが、広島戦(5月15日)で大竹さん(大竹寛投手)からセンター前ヒットを打つことができて、そこから少しずつスタメンが増えていきました。とにかく1日2回、何とか塁に出ようということを意識して、外されないような結果を残そうと意識して毎日を過ごしていました。

 結果的に交流戦は打率・312。シーズンでも規定打席に初めて到達して打率・307、出塁率・392という成績を残すことができました。あの年はとにかく必死でしたね。このチャンスを逃したらプロ野球選手として終わると思っていたので。何かを思いつけば、いても立ってもいられなくなり、マンションの廊下でバットを振ったりもしていました。

 今季も私自身にとっては大きなチャンスとなっています。4番を続けて任せてもらったり、また新たに成長ができる経験をさせてもらっています。どのような状況であれ、打席ではシンプルにヒットを打つだけ。この思いを貫き、これからも結果を残して“まだまだできる”というのを見せたいと思っています。 (福岡ソフトバンクホークス外野手)

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