
<東亜大・創価大>8回、打席に入る創価大・立石(撮影・松永 柊斗)
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今秋ドラフト会議の目玉、創価大・立石正広内野手(21)へ、阪神スカウト陣が異例の大所帯で熱視線を送った。第74回全日本大学野球選手権大会が9日に開幕。東亜大との1回戦(東京ドーム)に臨んだ「野手最高評価の男」を目当てに、竹内孝行アマスカウト部長以下、球団スカウト10人中9人がバックネット裏に集結した。チームは延長タイブレークの末に大敗し、立石も4打数1安打ながら評価は不変。今後も密着マークする。
東京ドームは午前8時過ぎから異様な空気に包まれていた。9時プレーボールを控え、グラウンドでは創価大、東亜大の両軍がウオーミングアップ。観客もまばらな時間帯に、バックネット裏には立石を目当てに12球団のスカウト陣が集結した。ひときわ目を引いたのが、他球団よりもやや高い座席位置に固まった阪神。今秋ドラフトの目玉内野手に、全10人中、神宮視察の1人を除く9人の大所帯で熱視線を送った。
注目のスラッガーは4打席立ち、投手への内野安打1本のみ。2三振を喫した。昨秋の明治神宮大会では4試合で打率・667(15打数10安打)、2本塁打、6打点で準優勝に貢献し、今春の東京新大学リーグでは12試合で同・400(40打数16安打)、5本塁打、16打点。その打棒は影を潜め、チームも0―0で突入した延長タイブレークで、10回に悪夢の一挙11失点で敗れた。あっけない幕切れでも、虎の評価は不変。担当の吉野誠スカウトは総意を代弁した。
「しっかり振れているかなと思うし、安定して守れている。本当に一番飛ばせるバッターだと思うので、その辺はずっと追って、見ていこうかなと思う」
今の阪神では希少な長打を打てる右の内野手だ。高川学園では3年夏の甲子園で中越え2ランを放ち、創価大で2年春と今春にマークした5本塁打はリーグ最多タイ記録。2年春は3冠王、今春は本塁打と打点の2冠でMVPに輝いた。打球速度はプロ顔負けの最速170キロを誇り、右方向への打球が伸びる強打が最大の魅力だ。
打力はもちろん、二遊間を含め、内野ならどこでも守れる万能性はDeNA・牧をほうふつさせる。3年生で大学ジャパンの4番に君臨。1学年先輩で、青学大からドラフト1位でロッテ入りした西川史礁が当時、その打撃にクギ付けになったほどの好素材だ。二塁なら中野の後継、三塁なら佐藤輝の配置転換で空いたホットコーナーを務める存在に十分なり得る。甲子園の「浜風」を味方にできる右の大砲は、何人いてもいい。猛虎から今年の野手No・1の評価を下される若武者。この日の大敗を糧に、さらなる飛躍を期した。
「ドラフトもどんどん近づいている。このままでは、プロに行っても、本当に勝負できる立場ではない。秋に圧倒した成績を残して、日本一を目指す」
「虎の恋人」は、真価が問われる秋を見据えた。
◇立石 正広(たていし・まさひろ)2003年(平15)11月1日生まれ、山口県出身の21歳。小1から野球を始め、高川学園中では高川学園リトルシニアに所属。高川学園(山口)では3年夏に甲子園出場。高校通算10本塁打。母・郁代さん(旧姓・苗村)はバレーボール選手としてバルセロナ五輪出場。1メートル80、86キロ。右投げ右打ち。
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