
DeNA―中日 6回裏1死一、二塁、三森に適時打を許したマラー
(中日スポーツ)
◇渋谷真コラム・龍の背に乗って
◇22日 DeNA4−0中日(横浜)
2軍での再調整をへて臨んだ5度目のマウンドでも来日初勝利はできなかった。そんなマラーを誰よりも知り、誰よりも活躍を願っているのが大塚巡回投手・育成コーチである。
「本人も(自己採点は)50点だと。こちらも全体的には60点でしょうけど、課題は明白です」
10安打4失点。そのうち、3安打は打ち取った内野安打だが、「それも甘いからヒットになるんです」。そして、追い込んでからの6安打に「決め球が甘いということ」と顔をしかめた。
大塚コーチにとってマラーは数年にわたって追い続けた投手でもある。「2021年にすごく良かったんです。ずっと注目していたんですが、そこからは年々悪くなっていった」。それでも獲得に踏み切ったのは、大塚コーチに思い当たる改善点があったからだ。身分照会を済ませた昨オフ、米テキサス州ダラスでマラーと面談した。そのときに見せた動画がある。メジャー通算343セーブのアロルディス・チャプマン(現レッドソックス)だ。身長193センチ、マラー(201センチ)と同じ大型左腕のフォームで伝えたかったのは、グラブを持つ右半身の使い方だ。
「(マラーが)打たれるときは必ず打者が見やすくなっているんです。0・3秒で打者に到達する。わずかな違いが大きな差を生むんです。それは本人も分かっていますが、試合では力んでしまうので」。最後まで右肩が開き、打者に正対するのを、人類最速の「ザ・ミサイル」と呼ばれるチャプマンのように我慢できるか…。そこにマラーの活躍と竜の浮上が懸かっている。
試合後、球場でのスペシャルライブでは石井竜也が「浪漫飛行」を歌っていた。「そこから逃げ出すことは誰にでもできることさ。あきらめという名の傘じゃ、雨はしのげない」。そう。35年前のメガヒット曲は今のドラゴンズにも教えてくれる。投打ともに雨に耐える日々。しかし、諦めては飛行はできない。

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