2025年5月21日6時0分


















阪神対巨人 7回裏阪神1死満塁、森下の中犠飛で生還する木浪(撮影・上田博志)


阪神対巨人 7回裏阪神1死満塁、森下の中犠飛で生還する木浪(撮影・上田博志)



頭から行くのか-。そう思ったのは7回、木浪聖也の走塁だ。1死満塁で森下翔太はセンターへ飛球を打ち上げる。中堅ヘルナンデスがこれを捕球。ここで三走・木浪がスタートする。楽にセーフのタイミングに見えたが木浪はヘッドスライディングで生還した。

「そんなに余裕ある感じでもなかったし。足も別に速くないんで。(ヘッスラを)しなくてもいいと思われるかもしれないけれど、タッチアップならいこうと最初から決めてたんで」

木浪はそう振り返った。適時打なら当然、犠飛などでも絶対に生還する。そういう決意の下でのヘッスラだったということだ。その考えはよく分かる。

1回、このカードにめっぽう強い森下の先制2ランが出た。さらに敵失も絡んで、もう1点。苦しむ相手エース戸郷翔征から、あっさり3点を先制したのである。「これはもろたな」。多くの虎党はそう思ったのではないか。こちらも同様である。

だが試合が進むにつれ、イヤな感じが漂ってくる。2回以降、走者が出ても追加点が入らない。3回は先頭で佐藤輝明が出たが大山悠輔が併殺。5回は先頭・近本光司が出塁し、中野拓夢が犠打で送ったものの後続が倒れた。さらに6回、大山が先頭で出たが1死から梅野隆太郎の併殺で、また無得点だ。

野球は“流れ”が重要といつも書くが、こういうことが続くと徐々に試合展開が変わっていくのをよく見た。才木浩人が必死で巨人打線を封じていたが、何かのキッカケでガタッと行かないうちにもう1点ほしい…と思っていたのである。

その7回だ。「四球でも何でもいいんで。あそこは出塁することが何より大事」。この回の先頭打者はそう話した8番・木浪である。かつての同僚・馬場皐輔から中前打。そこからチャンスメークした1死満塁で、ヘッスラだったのである。ベテランというほどの年齢でもないが日本一戦士になった経験で、試合の流れを感じていたからこそのプレーだったと思う。

これで過去3度、跳ね返されていたカベを突き破り、今季最多の「貯金7」とした。巨人戦はこれで8勝2敗に。7つの貯金のうち実に6つまでが巨人相手である。逆に「他とは5割程度か」と思ったりするけれども、どこから勝っても貯金は貯金。もちろん油断は大敵だが、ここは稼ぎたいところだ。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)




阪神対巨人 7回裏阪神1死満塁、三走木浪(右)は、森下の中犠飛で生還する、捕手岸田(撮影・上山淳一)


阪神対巨人 7回裏阪神1死満塁、三走木浪(右)は、森下の中犠飛で生還する、捕手岸田(撮影・上山淳一)






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