2025年2月26日11時0分
1月に江川智晃さん(右)の精肉店を訪れた中日上林は笑顔で2ショット(2025年1月撮影・江川智晃さん提供)
<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム>
「今まで食べたトンカツの中で一番うまかった」。
中日上林誠知外野手(29)がうなるのが、ソフトバンク時代に一緒にプレーした江川智晃さん(38)が三重県伊勢市で営む「とんかつ四十三番」自慢の「シャトーブリアン御膳」(税込み2800円)だ。キャンプ前に訪れたという。
記者も昨年12月に店を訪ね、同じものを食べた。ヒレの中でも肉質のよい中心部分の超希少部位で、1頭からとれるのはわずか2人前。薄い衣に包まれ低温でじっくりと揚げたピンクの肉は、1個が大きいが口の中にいれると柔らかくとろけ、肉汁が口いっぱいに広がる。あっという間にぺろりとなくなる絶品だ。
21年6月に精肉店「まるとも荒木田商店」をオープンした江川さんは、母方の実家が営む養豚場「一志ピックファーム」の豚肉を扱っているが、「地元の人に実際に食べておいしさを知ってもらいたいんです」と、23年に直営のトンカツ店を出した。精肉店も明野高校の近くに移転。江川さんは精肉だけで初年度の年商200万円から、現在は1億円を突破。今後は牛肉や鶏肉も扱う。「とんかつ四十三番」も2店舗経営するなど、ソフトバンク1期生04年ドラフト1位は、第2の人生で成功している。
江川さんと上林は5年間一緒にソフトバンクでプレー。20年にスコアラーとなった江川さんは、絶頂期もその後の苦しむ姿も見てきた。「僕を引退に追いやったのが誠知ですから。会いに来てくれた時には『心も体も元気ですよ。松中さんが打撃コーチで入ったことは本当に心強いです』って言ってました。悩んでいる時も見てきた。だから今、自分にワクワクしている誠知を見て、こっちも頑張ろうって思わせてくれるんですよ。打席数も少ないだろうけど、ケガせずにやればまだまだやれるはずですから」と、今季の復活を誰よりも望んでいる。
上林は15日のDeNAとの練習試合(宜野湾)で2ラン、24日オープン戦・広島戦(北谷)でソロと2発を放った。オープン戦3試合で8打数3安打、打率3割7分5厘、1打点、1本塁打と数字を残した。外野は岡林、細川、ボスラーがレギュラー有力。上林は守備力を買われ左翼での起用も増えているが、2軍にもベテラン大島、鵜飼らが控える。上林本人も「立場的にずっと結果を出し続けるしかない」と、厳しい戦いを理解している。今年のオフ、また江川さんに会い笑顔でシャトーブリアンを食べるためにも、開幕1軍に何とか生き残り、もうひと花咲かせてみせたい。【中日担当 石橋隆雄】
「とんかつ四十三番」自慢の「シャトーブリアン御膳」
「とんかつ四十三番」スタッフの制服はホークスのビジターユニホームをモデルにし、江川智晃さんがつけていた背番号43が入っている
精肉店を営む元ソフトバンクの江川智晃さん
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