データ分析が進む野球界の中で、各球団のアナリストはどんな仕事をしているのか。キャンプ中に話を聞きつつ観察した。〈NumberWebレポート〉
隅田、甲斐野らの後ろで武隈が
春季キャンプ2日目だったが、2月2日の宮崎県日南市南郷中央公園の埼玉西武ライオンズのブルペンでは、主戦級の投手たちの投球がミットに収まる、爆音のような音が響いていた。
この日の一番手は左腕エースの隅田知一郎と、速球派救援投手の甲斐野央。西口文也監督も姿を現し、2人のブルペンに視線を注いている。
甲斐野は山川穂高の人的補償でソフトバンクから移籍したが、2年目の昨季は47試合に登板して33ホールド、防御率2.47。西武中継ぎ陣の主力と言ってもよい投手になった、
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そんな甲斐野の姿を後ろから鋭い眼光で見つめているのは、数年前まで甲斐野と同じく、ライオンズの救援投手としてなくてはならない存在だった武隈祥太氏である。今は「ヘッドパフォーマンスアナリスト」という肩書で、ライオンズのデータ部門を担っている。
「いや、今日は別に甲斐野とは何も話していないっすよ」
こんなふうに切り出す武隈氏に、今の仕事について話してもらった。
榎田さんの後ろをついていった感じです
——2022年オフに引退後も、球団に残ってバイオメカニクス系を担当されていますが、現役時代からデータ系は興味があったのですか?
「わりと測定機器を利用して野球をしていた方だと思います。だから知識がゼロということはなかったですね。トラックマンとかラプソードを練習で使っていました。頻度は多くなかったけど試合で上がってくるデータも確認して、自分の好不調は把握していましたね。
トラッキングデータがメディアに出始めた頃には、僕の投球は縦の変化量が多かった方なので、それで取り上げてもらったりもしました。逆にメディアの方の報道から興味が湧いたという部分もありました」
——そこから現役を終えて、どのようにアナリストとなったのでしょうか。

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