2025年は44試合の出場にとどまり、打率.186、1本塁打、4打点と低迷
やはり存在感が違う。背番号7がグラウンド上で動くと、ファンの視線もそこに吸い寄せられていく。プロ17年目の広島・堂林翔太内野手が、宮崎・日南での2軍キャンプで調整を重ねている。沖縄に移動した1軍メンバーには呼ばれなかった。「ダメだったら終わりだと思っていますから」。悔しさを胸に秘め、34歳は必死に汗を流している。
苦しい1年だった。2025年は44試合の出場にとどまり、打率.186、1本塁打、4打点と低迷。7月以降は2軍での調整を余儀なくされた。その間に佐々木泰内野手など若手が台頭。プロ14年目の2023年には4番も務めた堂林だが、現在は開幕1軍入りも危うい立場にいる。
2軍スタートとなったキャンプだが、堂林は冷静に現状を受け止めている。「いつになっても競争だと思うので、(その意識は)何年経っても変わりません。ベテランでも野球をやることに変わりはありませんから」と、チーム内の競争に勝ち抜くことを念頭に置いている。
残されたチャンスが多くないことも理解している。「結果を出すしかない。結果で(首脳陣の)目に留まるようにとは思っています。あまり(今季の)ビジョンはないですけど、とにかく1日1日を必死にやるだけです」。堂林の削ぎ落とされた言葉の端々に、例年以上の覚悟を感じた。
磯村広報も感じた堂林の覚悟「年齢的にも強くなってきている」
広島一筋で15年間プレーし、今季から広報としてチームを支える磯村嘉孝さんも、堂林の変化を感じ取っている。「年齢的にも、1年1年にかける思いというのが強くなってきているなというのは感じます」と明かしてくれた。
【【指示:堂林の去年の試合カットがあれば】】
捕手として活躍した磯村広報は、堂林と同じ中京大中京(愛知)の出身。同校が全国制覇を果たした2009年、夏の甲子園では堂林とバッテリーを組んだ間柄でもある。それだけに、再起を期す先輩の姿に熱い視線を送る。
「久しぶりの2軍スタートですし、そういう部分ではやらないといけないというか、結果を残さないと上にあがれないという気持ちは、人一倍強いと思います」と、磯村広報は堂林の胸の内を代弁した。
甲子園を沸かせ、大きな期待とともに18歳でプロ入りした堂林だが、決して“スター街道”と呼べる道のりではなかった。結果を残せず低迷した時期もある。ただ、どんな“壁”が現れようと、ひたむきに立ち向かう姿に、多くのファンが魅了され、17年目の今も熱い声援を送っている。
「ダメだったら終わりだと思っていますから。そこは割り切っています」
堂林はキッパリと言い切り、覚悟を示した。背番号7の悪あがきをまだまだ見ていたい。日南キャンプのグラウンドで見た堂林は、そう感じさせてくれるオーラをまだしっかりと宿していた。
(真田一平 / Ippei Sanada)

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