【西武ムサ】「1日1食」ウガンダから来た20歳 亡き母との約束「野球を頑張る」

国際戦略を進める西武に今季、NPB球団としては未知の国からの〝挑戦〟が始まりました。育成契約を結んだイサビレ・ムサ・アゼッド投手(20)は、アフリカのウガンダ共和国の出身です。どんな国なのか、どんな性格なのか、どんな思いがあるのか。キャンプ地春野で尋ねました。

プロ野球2026.02.14 09:00

★ウガンダから来た20歳が語った内容

「L字ネット」初体験で苦戦した理由
「1日1食」の母国と日本での生活の違い
両親の代わりに支えてくれた働き者の姉妹

ウガンダ出身の西武ムサ(撮影・金子真仁)

ウガンダ出身の西武ムサ(撮影・金子真仁)

西武の挑戦、ムサの挑戦

西武にとっても挑戦だし、ムサにとっても挑戦なのだ。ムサは「Oh!」とマウンド上で叫んだ。分かりやすく叫んだ。

何せストライクが入らない。自分にいらだっているのがひしひしと周りに伝わる。「ダイジョウブ」。日本語で自分に言い聞かせ、その声も周りに聞こえる。

2月5日、高知・春野での西武の2軍&3軍キャンプ。ムサは3軍のライブBP(実戦形式の打撃練習)に登板した。沢田と安藤に投げたが、投球の8割がボール判定。ほとんどが高めに浮いていた。

理由は推測できる。「これが置いてあるのは初めてでした。今までの野球人生で経験がなく、気になってしまい、難しかったです」と予想通りの答えだ。

打球直撃を防ぐための通称「L字ネット」が置かれての投球は人生初。ムサはアフリカのウガンダ共和国で生まれた。

アフリカ=砂漠、ではない。ムサは「ノーノーノーノーノー」とNOを重ねながら「サバンナ」と口にする。むしろ緑の多い国。

「国立公園に行けばライオンもたくさんいます。フェンスの向こうに。白いライオンだっています」

初めてライブBPに登板(撮影・金子真仁)

初めてライブBPに登板(撮影・金子真仁)

ライブBPが乱調で肩を落とす

ライブBPが乱調で肩を落とす

土肥ファーム投手チーフコーチに励まされる

土肥ファーム投手チーフコーチに励まされる

ライオンの国からライオンズへ

そんなライオンたくさんの国から、野球の夢を追ってライオンズに来た。

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1980年11月、神奈川県座間市出身。法大卒、2003年入社。
震災後の2012年に「自転車日本一周」企画に挑戦し、結局は東日本一周でゴール。ごく局地的ながら経済効果をもたらした。
2019年にアマ野球担当記者として大船渡・佐々木朗希投手を総移動距離2.5万キロにわたり密着。ご縁あってか2020年から千葉ロッテ担当に。2023年から埼玉西武担当。
日本の全ての景色を目にするのが夢。22年9月時点で全国市区町村到達率97.2%、ならびに同2度以上到達率48.2%で、たまに「るるぶ金子」と呼ばれたりも。


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