ベイスターズ投手陣を長く支えてきた三嶋一輝、35歳。構想外を告げられたものの、あくまで現役続行を目指す理由とは。穏やかだがどこまでも負けず嫌いな男が、現在の胸中を語り尽くした。〈NumberWebインタビュー全3回の1回目/つづきを読む〉
年の瀬。2025年も終わろうとしているが、三嶋一輝の所属先は、まだ決まっていない。
13年間過ごした横浜DeNAベイスターズを自由契約となり、現在はフリーの身である。寒空の下、2カ月半ぶりに会った三嶋は、いつもと変わらぬ柔らかい表情をして近況を教えてくれた。
まだまだ戦う意思がある
「普段と変わらないオフですよ。あ、でも例年以上にトレーニングはしているかもしれませんね」
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まだまだ戦う意思があることが伝わってくる。最近、誰に会っても「これからどうするの?」と聞かれるそうだが、来季の去就に向け、なにかこだわっていることはあるのだろうか。
「3カ月前に構想外と球団に告げられて以来、いろいろなお話を頂いてきたんです。でも自分としてはNPBで(現役で)やりたいっていうのが一番だったので、ありがたいお話だったのですが、全部断らせて頂きました」
完全に退路を断った男の覚悟。これまでの野球人生、振り返ってみれば乱高下の連続だった。成功もあれば多くの失敗もあり、時には難病とも向き合わなければならなかった。だから、ちょっとやそっとのことでは心が折れることはない。三嶋一輝とはそういう男だ。
9月上旬、球団に呼ばれて……
今季は4年契約(3年+オプション1年)が終了するシーズンだった。一軍での成績は6試合を投げ防御率10.80。昨季は7試合、防御率5.14だった。これでは35歳になった三嶋の契約更新は難しいものだったと言わざるを得ない。もちろん三嶋も覚悟はしていた。
まだシーズン中だった9月上旬、三嶋は球団に呼ばれた。足を運んで話を聞くと、来季は構想外であることが告げられた。突きつけられた現実。三嶋は先方の話を黙って聞くしかなかった。
「そのときにいろんな説明をされたんです。ホワイトボードに、引退をするのならばこの日にセレモニーをやりますとか、引退後に球団としてはこういう仕事を用意していますとか書きながら」
淡々と説明をつづける球団関係者とホワイトボードを眺めながら、三嶋はふと心が動くのを感じた。

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