阪神タイガースの正捕手として、今季のチームを牽引した坂本誠志郎(32歳)。日本シリーズを終えた今、ついに明かすソフトバンク戦の敗因と後悔、そして“あの一球”の真実――。《NumberWebインタビュー全3回の初回/第2回に続く》

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――坂本さんは入団から10年間、阪神を見てきています。今年は開幕前から、自分たちの野球を“普通に”やれば優勝できる、そんな感覚はあったのですか。

坂本誠志郎(以下、坂本) 大山(悠輔)がFAで残りましたよね。あの時点である程度、優勝をイメージできました。ただ「普通にやったら勝てる」とよく言われるんですが、その意識で勝てなかったのが昨シーズンでした。普通にやる、ということを意識しすぎていた。「勝つために普通にやる」が正しい順番で、勝つことを目的にした「普通」を今年は意識しましたね。

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――出場試合数で見ても紛うことなき「阪神の正捕手」になったように見えます。12球団No.1の防御率で、ゴールデングラブ賞の得票数もダントツでした。

坂本 特に変えたことはないんですけどね。ひとつ言えるのは、経験が大きいと思います。2023年シーズンに梅野(隆太郎)さんがケガをされて、捕手がほぼ僕1人になった。そこで試行錯誤した時間が効いているのかなとは思います。あらゆる配球、状況を逐一判断しながら1試合を作っていく。試合に出なければ感じられないことばかりなので。

岡田元監督と藤川監督…2人の違いとは?

――昨年と今年の違いでいえば、監督が交代しましたよね。メディアに忌憚なく発言する岡田さん、ともすれば淡白にも映る藤川さん。2人の監督像は対照的に見えるのですが、実際どんな違いがありますか。

坂本 うーん、なんですかね。コミュニケーションという面では藤川監督のほうが機会は多いです。岡田監督と直接話し合うっていうケースはあまりなかったです。それよりもメディアを通して意図を知るみたいな。

――監督がメディアに何を話しているか。やはり選手は新聞で見るものですか。

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