日本ハムとの史上まれにみる大激戦となったパ・リーグCSファイナルステージを制したソフトバンク。勝利の美酒は、ビールではなくシャンパンだった。

ビールなき“祝勝会”で…目立つ柳田37歳

 かねて報道されているようにアサヒグループホールディングスのシステム障害の影響でビールが品薄になっていることなどに配慮し、CS突破祝勝会は「シャンパンファイト」で行われた。その開始を前に催される恒例行事が鏡割り。球団首脳や幹部、そして主力選手たちが代表者となって壇上に立ち、白木のバットを大きな酒樽に振り下ろすのがお決まりとなっている。

 チーム最年長の柳田悠岐の名前も呼ばれた。背番号9は元気よく、そしておどけるように両手を広げて颯爽とステージに上がっていった。

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 その後も選手数名が続き、いざ勢ぞろい。まもなく鏡割りの合図というその刹那、柳田が気まずそうに酒樽の木蓋を修復しようとしているではないか。

「やべっ!」

 そんな声が聞こえてきそうだった。推察だが、中堅どころの川瀬晃や柳町達に見本を示そうとした際にバットが木蓋に当たってしまったようだ。

 何をやっても目立ってしまう。それが柳田悠岐である。

今季わずか20試合出場も…復活ウラ側

 CSが始まる前の10月9日に誕生日を迎えて、37歳となった。トリプルスリーを達成したのが10年前だ。若くして球界の「超人」枠筆頭に躍り出た男も、近年は故障に泣かされている。昨季は5月、二ゴロの走塁中に右脚の筋損傷を発症して長期離脱し、レギュラーシーズンの出場は52試合にとどまった。今季は4月11日のロッテ戦(ZOZOマリン)で右脛に自打球を当てて骨挫傷を起こし、やはり長期離脱を余儀なくされた。レギュラーシーズン出場はプロ1年目を除けば最少の20試合に終わった。

 チームの顔は不在でも、ソフトバンクはリーグ2連覇を成し遂げた。

 この事実に何も感じない方が不自然である。

 世代交代はスポーツにおいて避けて通れない。ましてや今季のソフトバンクは主力に故障者が続出した中で20代後半の働き盛りの選手が何人も台頭して栄冠を手繰り寄せた。

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