
オリックス・椋木
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シーズン終盤に、絶大なインパクトを残した。オリックス・椋木蓮投手(25)。夏場に自ら岸田監督に直訴して中継ぎに転向した右腕は、9月15日の再昇格後6登板を無失点。最速154キロの直球を主体とした攻めの投球で全試合で奪三振を記録し、CSファーストステージの初戦でも1イニングを無失点に抑えた。
ノーヒット・ノーランまであと1死に迫る快投を披露するなど、ルーキーイヤーの22年から潜在能力の高さを発揮。だが、その年の9月末に右肘のトミー・ジョン手術を受けて育成契約に切り替わり、長いリハビリ生活を過ごした。支配下復帰を果たした24年は10試合の登板で1勝1敗、防御率5・40。先発の一角として期待された今季も打ち込まれる試合が目立った中、抱えていた葛藤があった。
「スピードとか回転数とかの数字を見たら、別に2軍で6回や7回を投げる分には大丈夫だったんですけど、2回、3回ぐらいから腕に痛みではなくダルさがずっとあって。結局バッターと勝負より、ゾーンに投げて打ち損じを願うような投球だったのが、すごく自分の中でも嫌だった。相手打者頼みの投球よりは、ちゃんと一球一球集中できる1イニングに集中したいと」
先発へのこだわりも当然あり、悩み続けた。「心のどこかで、自分で中継ぎに行きたいってのは逃げなんじゃないかって」。それでも、「逃げてでも、自分が長く生き残るには中継ぎしかないんじゃないかなと思って」と、腹を決めた。今後の野球人生を左右しうる配置転換の志願は、「マモさん(岸田監督)だから言えた」という。
「先発・リリーフやったら先発の方が上みたいな感じはあるけど、マモさんも先発から抑えになられて。“俺もそっちの方が合っていた。(先発で)週1で投げるか、(中継ぎで)週3で投げるかで気持ちとか体力の面も変わってくると思うけど、ムックがそう思うんやったらそうしよう”と」
8月27日のロッテ戦(ほっと神戸)の試合前練習の際に直談判し、正式に認められた2日後から2軍で中継ぎとして調整。「やっぱり(救援は)自分に合っている。モヤモヤしていた部分がなくなった」と、満を持してシーズン最終盤で昇格してからの活躍は、先に書いた通りだ。「今年最後にやっと自分の場所を見つけた感じはあったけど、来年はまた一から。いいところで投げたい欲もあるので、才木とか(岩嵜)翔さんに負けないように」。たどり着いたポジションで、来季もさらなる躍動を見据える。
(記者コラム・阪井 日向)
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