阪神・今朝丸
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 今朝丸は、その光景を忘れないだろう。今月2日、甲子園で行われたレギュラーシーズン最終戦。小学校低学年以来、約10年ぶりに甲子園での阪神戦を現地で観戦していた。黄色に染まったスタンド、鳴り響くヒッティングマーチ…。聖地が醸し出す空気感全てに、ただ、圧倒された。

 「鳥肌が立ちました。“こんなに凄いんだ”って。ちょっと感動しました」

 ドラフト2位右腕は報徳学園高時代、春夏合計で3度、甲子園に出場した。9試合で44回1/3もマウンドに立っている。それでも、「本当に同じ球場なのかな、という感じで。声もアルプス席だけじゃなく全体から聞こえてくる」とタイガース仕様の聖地に驚きを隠さなかった。阪神の勝利が決定した瞬間。歓声の中、ある思いがふつふつと湧き上がった。

 「早くここで投げたい。マウンドを任せてもらえるように、もっと練習も頑張ろうと」

 実は観戦に訪れた理由は、原口の引退セレモニーを見届けるためだった。在籍が重なったのはわずか1年ながら、「たくさんコミュニケーションを取ってもらった」と感謝が尽きない。7回2死一塁で打席に背番号94が立った場面は、この日一番の大声援。今朝丸はスマートフォンのカメラを構えて、原口の姿、黄色一色のスタンドを映像に残した。

 「自分もこんなふうに送り出してもらえる選手になりたい。気持ちが落ちそうになった時は、この映像を見返してまた頑張りたい」

 12日はフェニックス・リーグ、オイシックス戦で4回1失点だった。期待の19歳は、この秋でステップアップし、今度は自分が虎党の歓声を一身に受ける。 (松本航亮)

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