今シーズン143試合、巨人・阿部慎之助監督が残したコメントを検証すると、選手を叱責した効果はたしかにあった。だが、「気になる言動もある」と指摘するのは、岡田彰布の口グセ「はっきり言うて」研究でも知られるライター・岡野誠氏だ。【全3回の3回目/1回目へ】※コメントの引用元は全てWEB『スポーツ報知』/日付は発言日

 今季、試合後のコメントで選手を叱責する度に、巨人の阿部慎之助監督はメディアやファンから批判されてきた。だが、泉口友汰、リチャード、中山礼都など洗礼を受けた選手の大半は叱責から成長を遂げ、スタメンに定着した。検証してみると、阿部監督の叱咤はマイナスどころか、プラスに働いていたのである。

 だが、気になる言動もある。

 メディアやファンの声を過剰に意識している様子がうかがえるのだ。WEB『スポーツ報知』の試合後の一問一答を読むと、その姿が明らかになる。

結果論で批判される「監督という仕事」

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■4月15日 巨人 1対0 DeNA(東京ドーム)※2番・甲斐拓也が決勝タイムリー

―打順変更の意図 

「出塁率いい2人を1、2番においてなんとかクリーンナップにつなげてほしいっていうね。皆さんからも指摘いただいてるんで、そうやってやってみました」

■6月17日 巨人 1対4 日本ハム(東京ドーム)※吉川尚輝を3度目の4番起用も無安打

―吉川を4番に

「じゃあ誰を打たせればいいんですかね、って話なんですよね。みんな得点圏打率がいいわけでもないし、その中でもいい子をね、クリーンアップにと思って置いてるんだけど、なかなかうまくいかないですよね」

■9月4日 巨人 1対12 ヤクルト(岐阜)※終盤、野手の増田大輝に投球練習させるも、8回降雨コールドに

―カードがかわるが切り替えるしかない

「今もみんなに明日ってのは言ったんでね。今日は増田(大)を投げさせる予定だったんだけどね。投げさせたらまたいろいろあると思うけど、投げさせなくて良かったなと思って」

 外野は勝手である。チームの内部事情を知らず、「なぜこのピッチャーを使ったんだ」「どうしてあの選手をスタメンにしないんだ」と怒る。表に出ないコンディション不良などの可能性を考慮せず、批判をする。監督はそれに耐えるしかない。だから、時折嫌味の1つでも言いたくなるのだろう。

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