田中将大(36歳)は今季から巨人で新たな野球人生を切り、通算200勝まであと「2」に迫っている。そんな彼を18歳時から知り、楽天で同僚として戦ったドラフト同期投手と先輩スラッガーに「若き日の素顔」を証言してもらった〈NumberWeb特集:スーパールーキー伝説/全6回。第1回からつづく〉

 田中将大は高卒ルーキーにして11勝を挙げるなど、創設3年目だった楽天において貴重な戦力へと成長した。山崎武司氏(現野球解説者)は10代にして身につけていたギアチェンジの巧みさを挙げるとともに、当時の内面についても振り返る。

「同じミスが少ない選手は長年活躍する共通点です。唯一気に入らなかったところは一時、ダルビッシュに感化されていたところ。お前がダルビッシュを超えて、マネされる存在にならないといけないだろと思っていました。そうは言っても、将大は自分の考え方をしっかりと持っていましたね」と笑顔で懐かしむ。

 ダルビッシュ有投手に憧れてマネをした件はジョークを交えた指摘だが、山崎氏はプレー以外の面で田中に苦言を呈したことがある。プロ1年目にメディア対応について厳しく伝えたという。

「高校時代からどこに行くにもカメラや記者に追われ、あることないことを書かれる大変さは想像を超えると思います。自分たちの比ではないくらい嫌な思いをしてきたはずです。ただ、メディア対応によって損をするのは将大です。媚びを売る必要はないから、ふてぶてしい態度はやめろと注意しました」

 甲子園を沸かせた田中は常に注目の的だった。勝利した試合だけではなく、KOされた後も、登板していない時も報道陣に囲まれてコメントを求められた。しかも、発言の真意が正確に報じられるケースばかりではない。高校生からプロに環境が変わったばかりの10代がマスコミ対応にストレスを感じるのは自然なこと。自他ともに認める人見知りの性格であれば、なおさらだ。

 それでも、田中は山崎氏のアドバイスに耳を傾けたという。

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