■2025.09.28 サンデードラゴンズ

中日・根尾昂が現在の思いを打ち明ける

『正念場の7年目 根尾昂 なりたい自分になるために』

─今月2軍、ナゴヤ球場。残り試合が少なく、静かな秋が訪れようとしている中で根尾昂の姿はここにあった。

根尾:
こっちでやることがあったんで、

それをやっぱり1個1個潰していくというか、

本当、悔しい気持ちはもちろんありましたけど、

そこを潰してくことしかないかなと思ってやってました。
─プロ野球選手として7年の時が過ぎ去ろうとしている。投手転向4年目、彼は今、正念場を迎えているのかもしれない。異例の配置転換を経験した25歳はどこを見据えているのだろうか?

根尾:
期待というのを、

そこで応えられるようにというか、

そこしかないので。
中日・根尾昂が現在の思いを打ち明ける

─根尾昂、プロ7年目。2軍暮らしが長く続き、なぜ出場機会を掴めないのか。1軍の戦力になれていない現状を彼は分析していた。

根尾:
ベンチから見ていて、

何と言うんですかね?

まぁ僕がマウンド上がって、

安心感というか、信頼度というか、そういうところが、

やっぱり1試合で崩れちゃうんで、

そこをやっぱり、いかに波を少なくできるかというのはもちろんそうですし、

内容というか、内容の質だったりとか、

同じアウトでもやっぱり完全アウトのほうがリリーバーにとっては評価も上がりますし、

フォアボール1個にしても、やっぱり出し方もそうですし、

どういうバッターに、どういう場面で出してるかというのはもちろんありますし、

そういうところがまぁ必要というか、求められてるところだとは思うんで、

その課題があって下に落ちてきてるわけなんで、

そこかなと思います。

─このインタビューの4日後の新潟。根尾は崩れた。ツーナッシングと追い込んでからのデッドボールを皮切りにヒットを許し、フォアボールも与え、1回3失点。内容が良かったとは到底言えない。「良い画が撮れずにすみません」と根尾が試合後に寄せてくれた一言だが、取材の始まりは今年1月。

根尾:
あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。
─三重県、椿大社での初詣。

根尾:
お願いはしない、いつも。

ちゃんと今年も1年間、しっかりやるということだけ言って、

いつも帰ってきます。
中日・根尾昂が現在の思いを打ち明ける

─勝負の7年目。彼は今年をそう位置づけていた。岐阜県飛騨市出身。中学3年ながら最速146km/hを叩き出し、飛騨の怪童として名を馳せた根尾。内申点はオール5。スキーの全国大会で優勝。両親は医者。無限の可能性に満ちた中学生が選んだ進学先は野球の名門・大阪桐蔭高校だった。

スタッフ:
根尾さん、医者にもなれる説が?

根尾:
「なりたかったんじゃないか」みたいなのをめっちゃ言われるんですけど、

僕は昔から野球とか陸上とかスキーを色々とやらせてもらっていて、

そっちしか気が行っていなかったので。

高校を決めるとなった時にお医者さんになるなんて思ったこともないし、

プロなりたいなというのと、そこで活躍してみたいな。

まぁ親には及ばないけどというところはあったんで。

─あの日、決意を固めた少年は、甲子園のスターの階段を華々しく駆け上がる。投打の二刀流でチームの春夏連覇に貢献。華々しく決して色褪せることのない過去だった。

スタッフ:
あの頃に戻りたいとかって?
根尾:
ないっすね。

辛いんで(笑)
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どちらかというと、戻りたくない(笑)

─栄光の裏には血の滲む努力があったのだろう。4球団強豪の末、飛び込んだドラゴンズという未来とは異例の配置転換が待っていた。ショート、外野、再びショート、そしてピッチャー。何でも、そつなくこなす紛れもない才能。溢れんばかりの可能性の中で立浪和義前監督が決断したのは投手・根尾だった。

Q.全国区というスター性、ファンの期待も高い人を異例の配置転換をするという決断をした時の自分の気持ちというのは不安ですとか、ドキドキ迷いみたいなものはなかったでしょうか?

─今年、2月。

立浪:
そういう不安とかっていうよりも、

なんとかピッチャーで成功させてあげないといけないな。

また、成功してほしいなっていう、

もうその思いしかなかったですね。
中日・根尾昂が現在の思いを打ち明ける

Q.その決断は今も間違っていなかった?
立浪:
そう思っています。

─コンバートから早4年。新背番号「30」をつけた根尾は今年、中継ぎとして活路を見い出そうとしていた。開幕を2軍で迎えた根尾に1軍から声がかかったのは4月末。

Q.気持ちのほうはどうでしょう?

根尾:
いつも通り。

─今季初登板はマツダスタジアム。1回を投げ無失点。最速は150kmだった。

根尾:
広島までありがとうございました。

ようやく開幕しました。

毎日投げて、ちゃんと抑えられるようにやりたいと思います。

ありがとうございました。

─すると迎えたベイスターズ戦、先発の大野雄大が打ち込まれ、根尾は火消しの役割を託される。このピンチを無失点で凌ぐと次の回もマウンドへ。今年、ファームで一度も経験をしていないイニング跨ぎだった。結果は5失点。2軍降格が決まった。

根尾:
上がった時に「ロングも行けるよね?」というのはずっと言われてましたし、

僕自身も「行ける」って話もさせてもらってたんで、

いつ来るかなっていうのはずっと思ってたんですけど。
Q.自信はどうでした?
根尾:
ありましたね。
中日・根尾昂が現在の思いを打ち明ける

─「今の立ち位置にさえいられなくなる」登録抹消の際、井上監督が残した言葉。そんな中で根尾はなりたいものが見えていた。

根尾:
こういうふうにしていきたいというのはもちろんあるので、

それは言えないですけど、

それを突き詰めていく時間かなと思いますね。

─しかし、それから1軍に呼ばれることはなかった。
落合英二2軍監督:
上がった時には良い形で、良い投げ方でやってきましたけど、

やっぱり1軍でやられて帰ってくると精神面も傷ついて帰ってくるので、

この春先の投げ方をしておけば、

夏でも秋でも1軍は全然近づいてたんですけど、

もう祖父江が辞めたので、

祖父江のポジションを根尾が補うべきだと。

そこで頑張ってセットアッパーになっていくという、

僕の思いはそういう思いです。
中日・根尾昂が現在の思いを打ち明ける

根尾:
向こう(1軍)で投げたいという気持ちはもちろんありますし、

こっちで、

何て言うんですかね、やっぱりずっと同じじゃないんで、

常に良くなっていたいっていうところで、

課題ももちろんありますし、

そこをやっぱりちゃんとやること決めてというか、

毎日ちゃんとクリアして、

何かこう良くなって1日終われるようにっていうのは、

1軍に行っても変わらないことだとは思うんですけど、

より呼ばれるまでというか、呼ばれてちゃんと抑えれる準備をするだけかなと。

本当に悔しい気持ちはもちろんありましたけど、

そこを潰していくことしかないかなと思ってやってました。
中日・根尾昂が現在の思いを打ち明ける

─2軍ではチームトップの登板数。マウンドへ向かうシチュエーションは様々。1軍からはなかなか声がかからないが、決して腐ることはなく準備を続けている。

─1年目のオフには高校の先輩・平田良介と共にアメリカで自主トレ。ショートのレギュラーダッシュへ荒木コーチと二人三脚でノックに励んだ日々。打撃向上のキッカケを掴むために、裸足で行ったティー打撃。全ては繋がっている。

根尾:
今、振り返ると、やっぱり打者目線というか、

そういうところというのは他のやっぱりピッチャーより長けているところだと思うので、

そこは凄い有利だなと思いますね。

やっぱり野手として1年目からバリバリとやれっていうのが、

やっぱりみなさんからの期待だったと思うので、

そこに関して応えられなかったというところに関しては、

自分としては、ピッチャーで、その分を期待というのを、

そこで応えられるようにというか、そこしかないので。

─前例のないプロ野球選手・根尾昂。投手としてどうなりたいのか?

Q.今日教えてもらうことは?

根尾:
ちょっとキツいっすね(笑)

でも、言いたいんですけど、

ここまで出るんですけど、

ちょっと恥ずかしいです。

やっぱり上行ってからがスタートラインだと思うんで、

そこにまず立てるように、

はい、と思います。
中日・根尾昂が現在の思いを打ち明ける

─なりたい自分になれるだろうか。

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