
【舞台裏】阪神・嶌村聡球団本部長のボーダーライン「5年目」を超える選手たち/後編
阪神が2年ぶりのリーグ優勝を果たしました。就任1年目の藤川球児監督(45)が率いたチームは2位に大差をつけてぶっちぎりでゴールテープを切りました。圧倒的な強さを誇った猛虎軍団。その裏側では何が起こっていたのか? 選手、コーチが2025年レギュラーシーズンを振り返る特別インタビュー。嶌村聡球団本部長(58)のロングインタビューを前後編でお送りします。後編では球団の育成方針や27年からセ・リーグでも導入されるDH制について語りました。
プロ野球2025.09.18 06:00
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―井坪、中川、高寺、小幡といった高卒野手も経験を1軍で積んだ
嶌村本部長そこも監督のマネジメント、長期的なところ。今年だけじゃなく、来年以降も見据えてるところの表れかなという気がします。藤川監督は言葉にも出してるように、「自分が預かる時期、時代」という言葉をよく使ってると思うんですけど。そりゃ、10年20年もできないので、次の時代になってくる。我々フロントもそう。そこまで思いをはせながらやっている監督の気がするし、それは非常に大事なこと。阪神タイガースは連続性があって永続していくものであるという捉え方で彼はやってる気がするし、それはありがたい話なんですよね、フロント的に。タイガースが好きだから。時代時代を考えながら、彼はやっている。だからそういった形で今言った野手をところどころでやって。能力があるから使ってるという所もあるんだけど、そこは分け隔てなくやってるところがあるんで。彼のマネジメント、野球の長期的な考え方の1つかなという気がしてます。
―以前から高卒選手には5、6年かけてという話をされてるが、育成も順調
嶌村本部長高卒と大卒、あの4年間で全然違うんですよね。まず精神的に違う。18のときと22のときを考えていただいたら。大学出た子と、高校出た子。社会と接することができるかとか、そういうのがないと技術力も身につかないんです、物の考え方捉え方とか。あの4年間は大事で大学から入ってきても全然遅くないんですよ。ただ、高卒からも来ていただきますし、19歳からのスタート、超高校級というのは別。高校出て1年目からやるのは怪物で恐ろしい。最近は少なくなりましたけど。松坂でもそうだし、ああいうのはレアケース。普通は育成を何年間か積んでと言うのが前提としてあるんだけど、大学出るまでになる4年間は育成期間にあてたい。できれば3、4年目から1軍を経験して、アップダウンを繰り返す。上にいる期間を段々増やして、小幡なんてそうだったと思う。ちょっとでもいいから上にいて、でもずっと使えるわけじゃない、まだまだ足りない、でも経験させて。高寺は5年目、大学卒1年目の野手としては出てる方じゃないかな。小幡で7年目。5年目からずっと上にいて。岡田監督の1年目から、積んできて今がある。もうちょっと打たないとだけど。1つのポイントとして5年目なんですよ。

優勝祝勝会でビールをかけられる小幡竜平
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