今季の阪神の独走は、先発、救援での圧倒的な投手陣と、固定されたレベルの高いレギュラー陣など多くの「勝因」を見出すことができる。一方で敗れた5球団は「何をしていたのか?」も気になるところだ。記録から各球団の誤算を検証したい。〈NumberWebレポート/全2回、第2回につづく。成績はすべて9月15日終了時点〉

“発火性が強い”バウアーの自滅

《DeNA》

 昨年、下剋上で日本一になったDeNAだが、今季は『横浜奪首』を掲げ、リーグ優勝を目指した。しかし実態として巨人、阪神に比べれば戦力はかなり見劣りしていた。

 投手陣で言えば、一昨年にエースの今永昇太がMLBに挑戦、昨年は東克樹が13勝したものの、3位に終わった。今季は、23年に目覚ましい登板を見せたサイ・ヤング賞投手のトレバー・バウアーが復帰した。これによって、今季の投手陣は「積み上げ」ができたと思われたが……。

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トレバー・バウアー

23年 19試10勝4敗130.2回 率2.76

25年 20試4勝10敗130.2回 率4.34

 1球1球の威力は健在だったが、球審の判定や味方の失策など気に障ることがあると、感情の高ぶりがセーブできないようで、そこから自滅することが多かった。あまりにも「発火性が強い」性格で、首脳陣は遠巻きに見ている印象だった。ただバウアーの加入により、アンドレ・ジャクソン、アンソニー・ケイと2枚の外国人先発投手の成績が向上したことは特筆すべきだ。

アンドレ・ジャクソン

24年 25試8勝7敗143回 率2.90

25年 23試10勝6敗140.2回 率2.37

アンソニー・ケイ

24年 24試6勝9敗136.2回 率3.42

25年 22試9勝6敗147回 率1.71

 バウアーは自身の投球について、データを駆使して具体的に説明できる知性派だ。彼のアドバイスと横須賀にある先進的トレーニング施設DOCKによって両外国人投手がレベルアップしたといえる。DOCKでは、7月にMLBから復帰した藤浪晋太郎も再生したようだ。

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