2025年9月10日6時0分
阪神対DeNA 7回裏阪神1死、三振に倒れる大山。投手ケイ(撮影・加藤哉)
<阪神0-3DeNA>◇9日◇甲子園
甲子園に来るかな、と思ったが来なかった。藤浪晋太郎のことだ。
DeNAへの電撃入団で日本球界に復帰してから、まだ甲子園には未登場。今回の3連戦、登板機会はなくても姿は見せるかと思ったがDeNA担当は「今回は来ていません」と教えてくれた。
2週間前、横浜スタジアムでの試合前ではかつての同僚と交流する場面がニュースになっていた。その横浜遠征のとき。関西から球場に足を運んだ知人がこうボヤいていた。「藤浪クンのネーム入りタオルを買おうと思ってきたら、それだけ売り切れてたんや」-。藤浪と少しだけ話したとき、その話を出すと、こんな返しをしてきた。
「そう。タオルだけでなく(ネーム入り)ユニホームも売り切れらしいですよ。人気モンやから。いい面でも悪い面でもね」。自分の胸をたたきながらこんなジョークを飛ばせるのがこの男のいいところ…と、こちらは思っている。
その藤浪で話題になったのが2度対戦した中日打線が左打者を並べたことだろう。言うまでもなく球がすっぽ抜ける癖を持つ藤浪の死球を恐れてのことだ。もし阪神戦で登板する場合、指揮官・藤川球児がどんな判断を下すかは不明だが森下翔太や大山悠輔をどうするのか、という話にはなるかもしれない。
だが、あとDeNA5試合を残す今季、ローテーション的に阪神戦で藤浪の出番はなさそうだ。優勝の大きな要因となった通常のクリーンアップは安泰? ということだが、あやしい投手がもう1人いる。
この日、対戦のケイだ。左腕から繰り出すカットボールのキレがよく、右打者が苦しむ。今季、対左打者は2割1分5厘だが右打者のそれは1割8分9厘。この日もケイから安打をマークしたのは近本光司、高寺望夢、そして中野拓夢と全員左である。ここまで7試合の対戦で阪神打線はケイには1割3分5厘。右打者で安打をマークしたのは大山悠輔が1安打だけだ。
どのチームがクライマックスのファイナルにくるかは分からないが、これは不安要素ではある。さらに言えば、もしもそれがDeNAなら、それこそ藤浪の甲子園登板もあるかもしれない。楽しみなような、不安なような気分がマンモスに充満する可能性もある。優勝決定後初のゲームはケイに封じ込められた。この対戦を見て、そんなことを感じるのだ。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)
阪神対DeNA 試合後、藤川監督(中央)はファンにあいさつをする(撮影・上田博志)
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