二盗を試みた日本ハム・中田翔(右)にタッチしアウトにしたロッテ・鈴木大地(所属はいずれも当時、14年撮影)
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 レギュラーシーズンも残りあとわずか。今年も別れの季節がやってきた。長距離砲として、一時代を築いた中日・中田が今季限りでの引退を表明した。

 菅野(オリオールズ)、丸(巨人)、菊池(広島)、中村(ソフトバンク)ら職人気質を感じさせる選手がそろう89年度生まれ。長く同じパ・リーグでしのぎを削った楽天・鈴木大地内野手(36)も「僕らの世代のNo.1選手。まだやれるんじゃないかという思いと、それなりの覚悟だったんだろうなという思い。全てを分かってあげられることはできないけど、凄い決断」と同学年の引退を惜しんだ。

 中田は大阪桐蔭で、当時の新記録となる高校通算87本塁打を放ち「平成の新怪物」と呼ばれた。一方、鈴木大は神奈川・桐蔭学園で甲子園出場なし。東洋大で頭角を現し、11年ドラフト3位でロッテに入団。中田との初対面を「高校からスターだったので、初めてしゃべった時は自分のことを分かってくれているのかなと思った」と懐かしそうに振り返った。

 自身は今季が楽天移籍6年目。同学年の岡島、島内、阿部、1学年下の浅村らベテラン勢が2軍調整を続ける中、背中でチームをけん引している。少ない出場機会ながら、8月24日のオリックス戦では2点を追う9回先頭で代打出場し、右越え三塁打でナインを鼓舞。9月3日の西武戦では移籍後初の満塁弾を放った。いずれも勝利に結びつかなかったのは歯がゆいが「与えられたところで、与えられたことを一生懸命にやるだけ」と自らに言い聞かせた。

 世代を引っ張ってきた中田への思いもこもっている。「同級生、しかもトップの選手が退いてくのは寂しい。僕らの年代もそういう立場になってきているなと改めて感じる。その分っていったら、そこまで背負えるか分からないけど、一生懸命やりたい」。東洋大4年時にドラフト指名された際、「全力で走ること、大きな声を出して練習に臨むこと、この二つは誰にも負けません」と言い切った。グラウンドで見せる姿は14年たった今でも、その言葉に偽りがないことを教えてくれる。(記者コラム・花里 雄太)

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