阪神・藤川監督の長男、藤川温大さん
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 【阪神・藤川監督の長男、温大さん手記】

 お父さん、優勝おめでとう。阪神の監督に決まった昨秋のことをよく覚えています。自宅の2階に母と2人でいた父のところに僕が顔を出すと「今日から監督と呼べよ」って。こっちまでうれしくなるような表情でした。

 監督を引き受けたのは「温大の言葉が引っかかっていたから」と、後に教えてもらいました。父が20年に引退した後だから、今から数年前の話ですね。会話の流れで、父が「監督の話が来たら断るよ」と言うので、「プロ野球の監督は12人しかできないんだから、やってみたら?」と伝えました。その言葉が心に残っていたみたいです。

 でも、いざ監督に就任すると家族として身構えました。父の現役最後の1年は肉体的につらそうな姿を毎日、見ていたので。監督になったら、もっと大変なことが待ち受けているんじゃないか。そう思うと心配で、心配で…。今年は毎試合チェックしました。最高の形で報われて本当に良かったです。

 今、僕はブラックバス釣りのプロをしています。父と一緒にバス釣りを始め、昔は休日のたびに2人で湖や川へ出かけました。16歳でプロになろうと決めたときは「やりたいことをやってこい」と背中を押してくれました。どの世界でも一流になるのは本当に難しいこと。業界は違いますが、プロとして生きる今だからこそ父の偉大さが身に染みて分かります。(藤川 温大)

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