7月1日、甲子園で阪神の佐藤輝(右)と写真に納まるバース氏(バース氏提供)
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 「猛虎史上最強の助っ人」ランディ・バース氏(71)が、32本塁打、78打点でリーグトップを独走する阪神・佐藤輝明内野手(26)に、本紙を通じて熱いエールを送った。現在は打率が同9位の・274だが、球団では85、86年のバース氏以来2人目となる3冠王への挑戦に期待した。優勝マジックを16としているチームは、26日から、夏の長期ロード最終カードとなるDeNA3連戦(横浜)に臨む。

 阪神史上唯一の3冠王であるバース氏が、優勝と個人タイトルに向けて突き進む猛虎の4番にメッセージを送った。バース氏と佐藤輝は、同じ左の長距離打者というだけでなく、ともに誕生日が3月13日。見えない絆を互いに感じている。

 佐藤輝は24日のヤクルト戦で、出場9試合ぶりの本塁打となる32号アーチを放った。本塁打、打点の2冠は確実な情勢だが、バース氏は自身以来の虎の3冠王誕生に期待する。

 「こういうチャンスはめったにない。力もあるし、打点も取って(挙げて)いる。あとはリラックスして、自分のスイングを信じてほしい」

 ポイントは打率だ。リーグトップの小園(広島)が・296。佐藤輝は12日の時点で・289で3位につけたが、以降は低調で、現在は9位の・274。射程圏から遠ざかったものの、バース氏は「彼はホームランや打点はもう十分にあるから、あとは無理をしないこと!自分の打てる球を待って、広角に打ち分けること。そしてボール球を追いかけないこと」と強調した。

 自身は85年、首位打者を岡田彰布前監督(現オーナー付顧問)と争った。8月終了時点で岡田氏が・365とリードし、バース氏は・354。残り9試合となった10月10日にバース氏が3打数2安打で逆転でトップに立った。諦めない限り、何が起きても不思議ではないと実感している。

 「一番難しいのはメンタル。これからはプレッシャーも大きくなる。技術的には変化球に対応することが大事だけど、数字を追いかけすぎてはいけない。一打席一打席に集中すること。中でも、これから四球が大事になってくる」

 月間打率・323だった5月に比べ、同・222の8月は引っ張る傾向が出ている。5月の打球方向は右に26本、中が30本、左も22本とバランスが良かったが、8月は右25、中13、左8と偏っている。それでも、バース氏は「無理に変える必要はない。カウントによっては(スイングを)コンパクトにするのもいいけど、彼の力は積極的なパワースイングから生まれる。大事なのは自信を失わないことだ」と訴えた。猛虎2代目の3冠王誕生へ、これからが正念場。米オクラホマ州在住のバース氏は、ネット中継などで阪神戦をチェックしており、海の向こうから背番号8の打席を追いかけていく。(鈴木 光)

 ≪森下、地元で快音を奏でる≫
 〇…阪神森下は地元・横浜での快音を誓った。23日のヤクルト戦では18号先制2ラン、24日の同戦でも満塁走者一掃の二塁打を放つなど、上り調子の25歳。26日からのDeNAとの敵地3連戦へ「いつも通りやるだけ。どの試合とか、ロードとか関係ない」と泰然自若で臨む。目下リーグトップの勝利打点16。85年にバース氏が達成した球団記録「22」も視界に入る中で、「変わらずやっていく」と語った。

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