セ・リーグ   阪神8-1ヤクルト ( 2025年8月24日    神宮球場 )

<ヤ・神22>6回、内野安打を放つ小幡(撮影・木村 揚輔)
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 【畑野理之の談々畑】

 価値ある1本、いや2本だったと思う。3回1死、小幡竜平が奥川恭伸の真っすぐをミートして逆方向の左前に運んだ。才木浩人がバントで送り、近本光司が四球を選んで2死一、二塁から中野拓夢の中前打で1点を先制した。

 適時打の中野、犠打を決めた才木はもちろん、得点につながって喜んだのは生還した小幡もだろう。そして2―1の6回2死一、二塁でも一、二塁間へのゴロで俊足を生かして一塁セーフ。満塁に広げて才木の押し出し四球で3点目が入った。「抜けていれば良かったのですが、才木さんに思いっきりプレッシャーをかけてしまいましたね」と笑った。

 少し乱暴に言えば、まだ得点シーンまで二の矢、三の矢が必要な単打と、つなぎの内野安打だったからこそ、いいこともあると思っている。小幡は7月20日の巨人戦で今季1号ソロを右翼席にたたき込む先制&決勝弾。翌21日も2打席連続本塁打を放ち、突然の強打ぶりにみんなを驚かせた。

 しかし次戦の26日DeNA戦から8月1日のヤクルト戦まで出場5試合で17打席ノーヒットが続いた。2日の同戦でようやく4号決勝ソロ、そして今季2度目の2打席連発となる5号ソロをいずれもバックスクリーンに放り込んで変貌したが、翌3日の同戦から再び16打席に快音がなくなった。その間、熊谷敬宥に遊撃のスタメンを奪われることも多くなっていた。

 ふだん打たないヤツがたまに大きいのを打ったら大振りになるんや、とは昔からよく言われること。小幡本人は「甲子園だったら入ってないですしライトフライ、センターフライでしょ」と、決して自分を見失ってもいないしスイングが大きくなったわけでもない。それでも2度の大爆発の後、待っていたのは2度とも長いトンネル。結果が出なければ、どう思われても仕方がないジレンマがあった。

 阪神打線の試合終盤の二塁打、三塁打攻勢に、佐藤輝明と村上宗隆の両チーム4番打者のアーチ合戦。ゆっくり回るダイヤモンド一周もいいけれど、塁に出て、後ろの打者が進めてくれて、本塁まで4つのベースを回ってくる小幡らしい役割で、8―1の大勝にしっかり貢献していた。

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