
ヤクルト・青柳
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補強期限が迫った7月末、フィリーズ傘下のマイナーから自由契約となっていた青柳晃洋投手(31)のヤクルトに加入するというニュースが飛び込んできた。都内の球団事務所で入団会見に臨み「本当に僕のことを必要としてくれた。野球ができる環境を与えていただいて感謝している」と率直な思いを口にした。
昨オフ、阪神からポスティング制度を利用して海を渡った。メジャー昇格を果たせないまま志半ばで帰国することになったが、米国で過ごした日々は自身の考え方や価値観に大きな変化をもたらしたようだ。
「経験をさせてもらった阪神タイガースには感謝もあるし、僕自身いろいろな経験をすることによって野球選手、人として大きくなったと思う」
まず、驚かされたのは、投手としての根本的な考え方の違いだった。
「配球が違ったり、ピッチャーが投げることに対しての価値観が全然違うので。向こうだったらその投手の1番良いボールを多く投げるみたいな感覚が多かった。“とりあえず真ん中に投げなさい”っていう感覚もそうだし、配球も見せ球とかもあまりなかった。相手が打てないとこをとことん投げ続けるという考えで、そこは本当に日本とは違うなと思いましたね」
野球だけでなく、文化も言葉も違う環境で多くの壁にぶつかった。マイナーリーグならではの過酷な生活も味わったことで「やっぱり日本は恵まれているなと凄く思いましたね」と強調する。米独立リーグやメキシコでのプレーも考えたが「家族もいて、これ以上わがままも言えないなと思って決断したのがNPB復帰だった」と経緯を明かした。
奇しくも阪神で同僚だった藤浪晋太郎がほぼ同じタイミングでDeNAに入団。再びNPBに活躍の場を移すことになった。「晋太郎は何年もアメリカでやっていましたし、僕の場合はもう向こうで受け入れ先がなくて帰ってきた感じなので状況が違う」と前置きした上で「僕も晋太郎も残り何カ月でこうやって受け入れてくれる球団があったので」と感慨を込める。連絡を取り合う中で、ともに日本球界復帰が決まり「ありがたく野球をさせてもらおう」と言葉を交わしたという。
青柳にとって今回の米球界への挑戦でプレーにおいては「成功」といえる成果は得られなかったかもしれない。だが、チャレンジしたからこそ得られた「経験」を糧に新天地で大いに活躍してもらいたい。
(記者コラム・重光 晋太郎)
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