ペナントレースで快走を続ける北海道日本ハムファイターズ。実は今季の躍進を支える選手には、不思議と2021年のドラフト指名組が多い。では、その「超当たり年」だったドラフト会議のウラ側では、どんな思惑が渦巻いていたのか。当時のドラフト解説も務めたベテラン記者が振り返る。《NumberWebレポート全2回の2回目/最初から読む》
日本ハムが達孝太投手(天理高)を1位指名した「2021ドラフト」は、大学生左腕に人材が豊富だった。
今は、西武の左腕エースになっている隅田知一郎(西日本工業大)、共にリリーフ陣の一角として西武投手陣を支える佐藤隼輔(筑波大)をはじめ、ドラフト1位、2位で、5人の大学生左腕が指名されたほどだ。
この年のペナントレース55勝68敗20分けで、無念の5位に甘んじた日本ハム。下位低迷が続いていたこともあって、おそらく即戦力狙いで臨むと思われた1位指名は「隅田知一郎」とにらんでいたら、意外にも未完の大器タイプの高校生右腕・達孝太だったから「へぇーっ」と思った。
現DeNA・小園と達の高校時代を比べてみると…?
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この年の高校生投手は、市立和歌山高・小園健太(現横浜DeNA)がずば抜けた評価を得ていた。実際に本番でも、阪神との1位指名重複抽選の末、横浜DeNAが獲得となった。
順調な経過をたどって「3年の夏」を終えていた小園投手とは対照的に、達投手のほうはといえば、3年春のセンバツで宮崎商に1失点完投勝利、健大高崎を2安打完封して大器の片鱗をキラリとさせたものの、その後、左脇腹を痛め、最後の夏の地方大会は、リリーフした試合で逆転サヨナラ負け。
甲子園を逸して、プロ側の「印象」も今一つの状況で秋を迎えていた。
ただ、ドラフトの1カ月ほど前だったか、日本ハムの関係者の方とこんな話をしたことがある。
「小園の評判ばかりが上がっているけど、天理の達って、小園の約1年後に生まれているんですよ」
・小園健太、2003年4月9日生まれ。
・達孝太、2004年3月27日生まれ。
つまり、達投手は、小園投手に比べて、人間をやっている時間が、およそ1年間短い。にもかかわらず、互角か、それ以上の実力と潜在能力を有しているではないか。これ以上の伸びしろはないだろう。

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