<ヤ・広(13)>3回、適時打を放つファビアン(撮影・尾崎 有希)
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 結末は非情だ。広島は21日、敵地でのヤクルト戦でリーグ最多となる今季7度目のサヨナラ負けに沈んだ。6―4の9回に救援したテイラー・ハーン投手(30)が赤羽に痛恨の逆転3ランを被弾した。一方で、サンドロ・ファビアン外野手(27)が不振のトンネルを脱出したのは明るい材料だ。初回に9試合33打席ぶりの安打となる先制打を放つなど2安打2打点。3連敗、今季ワーストの借金7から、後半戦の巻き返しをはかる。

 今季7度目のサヨナラ負けに沈んだ神宮。長い沈黙を破って、待望久しい一打を放ったファビアンの表情もどこかさえなかった。勝利に直結するはずが一転。結果を受け入れ、淡々と言葉を発した。

 「一生懸命にプレーし、今日は2打席連続でヒットが打てた。バッティングには良い時も悪い時もある。悪い時でもポジティブに考えてやってきた」

 まずは初回だ。2死二塁に左翼線二塁打の小園を置き、鮮やかな先制打。フルカウントからヤクルトのランバートのチェンジアップを振り抜くと、ライナーは左前で弾んだ。10日の阪神戦で4打席目に右前打を放って以来、実に9試合33打席ぶりの安打だった。

 「カウント3―2まで粘って、甘く入ったボールを捉えることができた。先制点が欲しかったのでうれしい」

 これだけで終わらない。2四球で築いた3回1死一、二塁で、貴重な適時打を放って2点目を挙げた。カウント1―2からの内角低め直球。厳しいボールに詰まり、バットをへし折られながらも、卓越したバットコントロールで中前へ運んだ。

 「羽月と小園がつくってくれたチャンス。バットは折れたけど、良い詰まりで点が入って良かった」

 打率・348、5本塁打、17打点を挙げ、月間MVPに輝いた6月から急落。7月の声を聞いた途端に迷路にはまり込んだ。この日の試合前までの17試合で63打数8安打、打率・127。「タイミングが合っていない。難しいボールまで振ってしまっている」と漏らし、調子を取り戻そうと懸命に汗を流してきた。

 7月1日のヤクルト戦以来、17試合ぶりのマルチ2安打。2打点を挙げて復調を告げた新助っ人に、新井監督は「後半戦につながる前半最終戦だったと思います」とし、再点火への期待を寄せた。無論、ファビアン自身もそのつもりだ。

 「オールスターは楽しみ。リフレッシュして、後半戦も一生懸命頑張りたい」

 来日1年目で初出場を決めた球宴の舞台を満喫しエネルギーを蓄えて26日から大暴れを誓う後半戦に臨む。(江尾 卓也)

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