
<神・巨(13)>8回、マウンドを降りた石井(右)をハイタッチで迎える才木らナイン(撮影・中辻 颯太)
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聖地に帰ってきた。6月6日のオリックス戦で頭部に打球を受けた石井が1点優勢の8回から5番手として登板。悪夢を経て25日ぶりの1軍舞台だった。リリーフカーに乗って登場した右腕が耳にしたのは、地鳴りのように響いた虎党の大声援。「おかえり」の声に背中を押された。
「死ぬ気で抑えました。甲子園で投げるのは最高だなって。ピンチはつくりましたけど、何とかゼロで」
1死一、二塁を背負っても、崩れないのが鉄腕リリーバー。中山をシンカーで一ゴロとし、2死一、三塁で門脇には151キロで左飛に仕留めた。「いつも通り、打者の反応を見ながら投げきる。そこだけなので」。離脱のブランクなど感じさせなかった。
打球を頭部に受けてから1週間は、自宅のベッドから起き上がるだけでめまいに襲われた。「起きてめまいがして、めまいがするから気持ち悪くなってきて、トイレ行って…を繰り返して」。その苦しい状況を支えてくれたのが妻だった。「自分では何もできないので…。付きっきりで世話してくれて」。食事を取ることも困難だったため、ゼリーや麺類など口に入れやすいものを用意。「本当に助かりました」。その感謝の思いもマウンドで表現した。
そして選手からのエールも力になった。湯浅がインスタグラムのストーリー機能で、石井の登場曲を使用。「うれしかった。湯浅も手術があったり、つらい思いをして、1軍で頑張っている。また一緒にレベルアップしたい」。くしくも、この夜は湯浅から継投のバトンを受け取った。
藤川監督は「この巨人戦で(復帰の)プランを組んでいた。いい活躍だった」と称えた。「チームが頑張っている時に“自分は何をしているんだ”と感じていた。明日も準備したい」と石井。22試合連続無失点のリリーフエースが帰還した虎は、もう止められない。(松本 航亮)
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