張本勲氏
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 新庄監督の「完投王国」は大あっぱれ!!球界のご意見番として知られ、日本ハムの球団OBでもある張本勲氏(85=本紙評論家)が30日、新庄剛志監督(53)が強く目標に掲げる「完投数アップ」の姿勢を「立派だ」と称えた。今季のチーム15完投は両リーグで断トツ。張本氏は日本ハムに続き、プロ野球全体でも投手の完投数が増えることを願った。

 「先発投手たるもの、一度マウンドに上がったら完封、完投を目指さないと。最後までマウンドを守ることこそが夢であり、美学だと思う」。張本氏はそう強調した。

 パ・リーグ首位の日本ハム。特筆すべき数字が両リーグ1位の完投数だ。すでに15を数え、昨季も両リーグトップだった11を大きく上回っている。張本氏は「投手コーチと話し合っての方針だと思うが、非常に立派だねえ。選手を育てて、試合で勝負させて、結果につなげる。見事だ。“大あっぱれ”をあげたいね」と、新庄監督の「完投王国」を目指す姿勢を高く評価した。

 選考基準に10完投以上が含まれる沢村賞の表彰対象でもある「先発完投型」の投手は、絶滅危惧種になりつつある。張本氏もそんな危機感を持つ。同氏が日本ハムの前身・東映に入団した1959年、両リーグの完投数はセが263、パが179だった。それが昨季はセ、パともに42。「時代が違う」と言ってしまえばそれまでだが、根性論ではなく「やればできるんだ」(同氏)ということを今季の日本ハムが証明している。

 投手の分業制が確立され、先発でも「6回、100球」で合格とされる時代。「巨人の大勢、マルティネスのように勝利の方程式が確立されている球団はともかく、今の時代の選手は投手、野手ともひ弱いよ。先発投手も“6回戦ボーイ(ボクシングのデビュー間もない選手)”が多すぎる」と6回程度で降板が多いと指摘。「無理をさせない、という考えの指導者も増えている。そういう時代なのだろう」と続けた。

 そんな時代の流れに逆らうかのような、日本ハムの「15」という今季の完投数。張本氏は「かつての日本の野球のあり方を実行してくれている。日本ハムを手本に、ぜひとも他の球団も、先発しての完投、完封を目指してほしいと思う」と訴えた。

 最後に、首位を快走する新庄ハムにOBとして「このまま(優勝まで)いくと思う。20~23歳ぐらいの若い選手が力を付けて、怖いもの知らずでやっている。獲得したスカウトにも“あっぱれ”をあげたい」とエールを送った。(鈴木 勝巳)

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