多士済々のDeNA捕手陣に割って入ろうと猛アピールしている2022年のドラフト1位、松尾汐恩。大物投手とのコンビでも物おじしない20歳に、その「コミュ力」の秘訣を聞くと?〈全2回の2回目/はじめから読む〉
打撃がよくなれば、また守備もよくなる。松尾が捕手として今季、大きな起点となるだろうトレバー・バウアーとバッテリーを組むようになったのは、打撃の感覚がバチッと来た4月27日の広島戦である。以来、両者は見事なコンビネーションを見せ試合を作っている。
バウアーとも「こまめにコミュニケーション」
2年前のルーキーイヤー、サイ・ヤング賞投手と初めてファームでバッテリーを組んだ18歳は、その球威と変化球のエグさに舌を巻いたが、若いながらにキャリアを経た今、バウアーについてなにを思うのだろうか。
「一番は、やはりバウアーのよさをいかに引き出すことができるかを考えています。またバウアー自身が低めに丁寧に投げるというテーマを持ってやってくれているのが功を奏していると思いますね。
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2年前のバウアーは力でねじ伏せようという意識が強かったのですが、いろいろ考え直してくれて、本当に2人で試合前はもちろんイニング間もこまめにコミュニケーションを取りながらやっています」
松尾自身、相手チームの打者傾向を自分でメモに起こしてバウアーに渡したり、またフォーシームで空振りが取れない今季、ナックルカーブを軸にし、試合中にカットボールやスライダー、スプリットチェンジの精度が上がってくれば配球を巧みに組み替えるなど、臨機応変にリードができている。
「パターンを何個も作って、バウアーと話しながらイニングを重ねる作業をつづけていますね」
リード以外のディフェンスでも
リード面ばかりではない。5月3日の巨人戦では調子が上がり切らずランナーをためる場面が目立ったが、松尾は「バウアーが投げるときは必ず走ってくる」と察し3盗塁刺を記録するなどフィールディングや、また決勝犠飛で沢村賞を目指す右腕を救い、来日初となる完封勝ちに導いている。
14歳差のバッテリー。バウアーは「本当に一緒にいて楽しいですし、才能にあふれた選手」と、若き捕手に信頼を寄せている。松尾はバウアーについて、明るい表情で次のように言うのだ。

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